石川雅規
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スポーツ 2022年02月03日 11時10分
ヤクルト・石川、後輩投手陣に無言のプレッシャー? 異例のハイペース調整は高津監督のローテ構想にも影響大か
これが、エース、ベテランの仕事ということか…。 昨季日本一、東京ヤクルトのベテラン左腕・石川雅規投手が2日連続でブルペン入りした(2月2日)。2日目も捕手を座らせて100球前後を投げており、“健在”を強くアピールした。 「この時期に、もう変化球を投げています。かなりのハイペースで仕上げており、開幕ローテーション入りを狙っているのでしょう」(現地記者) 石川は現役最多の通算177勝を挙げており、セ・リーグ最年長投手である。 当然、先発投手として「開幕ローテーション入り」は意識していると思うが、本当にそれだけだろうか。 >>田中将大、ヤクルト村上に「あかんすよ」SNSのやり取りが話題、阪神サイン盗み騒動での“名言”か<< 投手出身のプロ野球解説者がこう言う。 「石川は長くチームを牽引してきました。その石川がこの時期から変化球も投げ、『紅白戦も登板できますよ』という状態にあることに意義があるんです」 その意義とは、まず、投手陣が引き締まること。「大先輩の石川さんがブルペンで100球も投げている」となれば、年下の他投手たちはマイペース調整NGとなる。また、野手陣からすると、“安心材料”にもなるという。「石川健在」、今年も投手陣は大丈夫だと感じるそうだ。 その影響だろう。ヤクルト投手陣は全体的にハイペース調整で、昨年11月27日まで日本シリーズを戦い、オフの期間が他球団よりも約1か月も短かったとは思えないほどだ。 「石川は連覇することの難しさ、強いチームであり続けるために主力投手としてやるべきことを分かっているんです」(前出・プロ野球解説者) 高津臣吾監督は、開幕投手が誰なのかはまだ明言していない。 昨季後半戦、クライマックスシリーズ、日本シリーズの初戦マウンドを奥川恭伸投手に託してきた。その流れから「今季の開幕投手も」と予想する声も多いが、健在をアピールした石川、石川に触発されて目の色を変えた他投手の中から、予想を覆す“対抗馬”が出てくるかもしれない。 「高津監督は度胸があるというか、一度決めたらそれを貫こうとします。奥川が有力候補なのは本当ですが、『そうなればいいのに』と思っている段階でしょう」(前出・同) 2月3日、高津監督がチームに合流する。1月下旬、近親者が新型コロナウイルスの感染検査で陽性反応が出たという。高津監督は濃厚接触者ではなかったが、万が一に備え、合流を遅らせたのだ。 「2月1日、二軍の緒方耕一外野守備走塁コーチが陽性判定を受けました。ヤクルトは選手層の厚いチームではありません」(前出・地元記者) コロナ禍が収まらなければ、石川をフル回転させなければならない期間も出てくるかもしれない。いずれにせよ、キャンプ序盤からハイペースで投げ込んでいるベテランの様子は、高津監督を安堵させたはずだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年10月11日 11時00分
ヤクルトスカウト陣がドラフト直前に大慌て? 優勝争いの裏で起きている異変、高津監督の意向も影響か
まるで、“テスト前の一夜漬け勉強”のようだ。10月11日のプロ野球・ドラフト会議に向け、どの球団も頭を抱えているという。特に、東京ヤクルトは混乱を極めた。異例の3日連続でのスカウト会議を開き、約70人の指名候補選手の映像を見直したそうだ。 >>元近鉄・金村氏「ヤクルトロッテの日本シリーズ寂しい」発言に怒りの声 首位球団への“難癖”が物議、興行的には旨味アリと指摘も<< 「(ドラフト会議の)直前で(1位入札選手名を)発表できるかもしれない」 これは、先日10日、球団スタッフの一人が待ち構えていた取材陣にこぼしたセリフ。その表情は、まさに疲労困憊といったところだった。 プロ野球のスカウト陣がドラフト直前になって慌てるなんてことは、初めてではないだろうか。 理由は、いくつかある。まず、コロナ禍で中止に追い込まれた大会もあり、視察機会が激減したこと。また、感染防止の観点から練習時間を大幅に減らした学校も少なくなかった。 「東京五輪の影響で変則日程となり、ドラフト会議も例年よりも2週間近くも前倒しとなりました。視察機会が減った上に時間まで削られて…」(在京球団スタッフ) しかし、ヤクルト球団が最終チェックに苦しんだ理由は、それだけではなかった。 「現場から左投手の指名を強く言われています」(関係者) 目下、一軍で先発登板しているのは、石川雅規と高橋奎二。石川は41歳だ。シーズン途中から田口麗斗がリリーフにコンバートされたのもブルペン陣に左投手がいないからだ。「昨年のドラフト会議で早稲田大学の早川隆久(現楽天)を入札し、抽選で外れました。2回目の入札でも法大の左腕・鈴木昭汰(現ロッテ)の獲得を狙いましたが、失敗しています。そのツケも大きい」(前出・同) 優勝カウントダウンは始まったが、左投手の補強は急務である。高津臣吾監督は苦しい継投策を強いられてきた。 即戦力と称される好左腕は何人かいる。西日本工大・隅田知一郎、筑波大・佐藤隼輔、三菱重工West・森翔平らがそうだが、前出のチーム関係者がこんなホンネもこぼしていた。 「隅田、佐藤、森、みんな良いピッチャーですよ。でもね、急に良くなったんですよ。彼らの努力によるものだと思いますが、急成長したピッチャーってのは『勢い』だけで投げているところもあるので、実力がホンモノかどうか分からないんです。今年は見極める時間、機会が少なかったし」 今年は“急成長タイプ”が多いそうだ。 一般論として、プロ野球全球団のスカウトは大学生の指名候補なら高校時代のデータを、高校球児なら中学時代の調査書も持っている。極端なことを言えば、10代前半で見つけた逸材がどの学校に進み、どんな風に成長していくかを見守るのがスカウトの仕事である。急成長した選手については10代前半を見ていないので、データが少ない。 ヤクルトのスカウト陣が映像の“直前チェック”をしなければならなかった理由は、この辺にある。「隅田クンに指名が集中しそうですね。指名重複による抽選は必至」(スポーツ紙記者) ドラフト直前情報として、そんな声も多く聞かれた。 2年連続で1位入札の抽選クジを外したら…。高津監督は優勝しても心底から喜べないだろう。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年09月16日 18時30分
ヤクルト・高津監督、投手陣への苦悩は深刻? ベテランが足かせに、期待の新戦力にも不安要素か
神宮球場の東京ヤクルト対DeNA戦でも、さまざまな事情が交錯していた(9月15日)。お隣の東京ドームではマジックナンバーの点灯と、巨人・菅野の開幕11連勝の懸かった大一番が繰り広げられていた。 セ・リーグのペナントレースの行方が懸かった一戦に対し、神宮球場の注目は、40代での初白星をめざす石川雅規。主催者発表によれば、同日の観客動員数は4972人。上限ギリギリのファンが集まったのだから、ヤクルト、DeNAも「巨人追撃の思い」を新たにしたはずだが…。 「4回裏、ヤクルト先発の石川に代打を送られた時、スタンドからため息も聞こえてきました。11カード連続で、ヤクルトは初戦を落としています」(プロ野球解説者) これで、チームは6連敗(引き分けを挟む)だ。高津臣吾監督は「勝負どころでボールが高めに浮いていた。そこが違えば…」と、いつになく石川のピッチングを厳しく評していた。 >>ヤクルト・マクガフに「とんでもないボーンヘッド」ファン激怒 元阪神・高橋氏は捕手の責任を指摘「投手に確認してたかな?」<< 「石川に勝ってもらえば、チームの雰囲気も好転してきます。打線低迷の原因は、石川に勝ってもらいたいとの思いが空回りしているせいもあると思います」(前出・同) 石川で連敗ストップと行きたかったが、その重責は、16日先発が発表された歳内宏明投手に託された。昨年オフ、阪神から戦力外を通達され、四国アイランドリーグplus・香川を経て、NPB復帰を果たした新加入選手だ。 石川が勝ち星を逃した15日、歳内はベンチ入りしていない。高梨など他の先発ローテーション投手たちと神宮外苑を走り込むなどし、最終調整を進めていた。 「ヤクルト首脳陣が歳内に期待しているのは本当です。走者を背負うと慎重になりすぎてコントロールを乱すクセもあり、チームの連敗、打線の低迷などマイナス思考にならなければいいんですが」 阪神時代を知るプロ野球OBが心配していた。 「勝たせてやりたい」「勝ってもらいたい」と思われているピッチャーは、石川だけではなかった。 「高津監督はドライチルーキーの奥川恭伸に期待していました。メディアにマイクを向けられると、今季中の一軍登板はないような口ぶりでしたが、本当は、1日も早く一軍に昇格してもらいたいと願っていました。周囲が諫めていたほどです」(球界関係者) 8月以降、奥川は二軍でもスローペースの別メニュー調整が続いている。「無理はさせない」とする育成ビジョンには高津監督も納得していたが、右肘の炎症、体力不足までは予想できなかった。故障すれば、調整は遅れる。ちょっと気が早いが、こんな声も聞かれた。 「今の奥川の状態では、秋季キャンプでも投げ込み数に制限を掛けなければなりません。そうなると、来季の一軍登板も厳しいのではないか」(前出・同) 投手難の苦しい台所事情にあって、唯一のプラス材料とも言える小川泰弘も国内FA権を取得した。昨年オフの契約更改で複数年の提示を蹴っており、「山田哲人よりも流出の可能性が高い」(前出・スポーツ紙記者)とも囁かれている。勝てない石川のモチベーションも気になる。奥川の育成も遅れている。この日の神宮球場の敗北は、単なる1敗ではない。ヤクルト投手陣の大転換期を予感させるものだった。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年08月25日 11時45分
ヤクルト・石川、巨人戦で秘密兵器を導入? 球団初の“生え抜き40代勝利投手”へ、「勝ちが欲しい」本人も闘志全開か
生え抜きでは球団史上初、40代の勝利投手が誕生するかもしれない。8月25日、神宮球場で行われる東京ヤククト対巨人で、石川雅規投手(40)が先発する。コンディション不良で今季はまだ白星を挙げていないが、勝てば、入団1年目の2002年から19年連続勝利ともなる。 身長167センチ、体重73㎏。この小柄な体形からか、「こんなに息の長いピッチャーになるとは思わなかった」との声も多く聞かれた。 「本人の努力もあるが、野球に対しては常に貪欲です。新型コロナウイルス禍による活動休止の期間中、同僚の五十嵐亮太投手(41)にナックルカーブを教わっていました」(チーム関係者) “新しいもの”を吸収しようとする姿勢が、肉体を老けさせない秘訣なのかもしれない。 >>ノーヒットノーランのはノーラン・ライアンが起源? 張本氏の持論に視聴者猛ツッコミ<< 「巨人の予告先発は今季負けナシの菅野ですが、彼は神宮球場が大の苦手。快挙達成の可能性は高い」(前出・同) 今春キャンプ中、ヤクルトOBや沖縄県浦添市でのキャプを視察したプロ野球解説者と話をした時、必ず出た言葉が「40歳の石川がエースでは(チームが)キビシイ」だった。40歳の体力を考えると、シーズンを通してローテーションを守り抜くのは並大抵のことではない。かといって、フロントは大型補強には乗り出さなかった。 「責任感の強いピッチャーでもあります。目立った大型補強もなかったので、当然、自分の置かれた立場も理解していました」(スポーツ紙記者) 前半戦の不振は、「自分がやらなければ」の気持ちが空回りしてしまった結果でもあるという。 石川の成績を改めて見直してみた。意外なことに、投手タイトルは08年の最優秀防御率の1回のみ。だが、大きな怪我を負って長期欠場したこともない。与えられた責務を寡黙に全うする、そんなタイプでもあるようだ。 石川が東都大学リーグで活躍していた01年当時を知る元スカウトが、こんなことを話していた。 「長所は、肩の可働域が大きいこと。剛速球が投げられなくても、体が小さくても、あの可働域の大きさならプロで通用すると評価していました」 その大きな可働域は、今日も健在だ。投手にとって大切な肩、肘の大きな怪我を負わなかったのはそのおかげだろう。 巨人戦と言えば、6月26日は勝利投手の権利を持ってマウンドを下りたが、救援陣が打ち込まれ、試合も落としてしまった。その時、リリーフ投手たちは石川に頭を下げたが、「オレのことはどうでもいい。試合を落としたことを反省しろ」と叱咤したそうだ。 開幕戦も救援陣が打ち込まれる不運に見舞われた。24日の練習後には、記者団に「喉から手が出るほど勝ちが欲しい」と言った。夏場の連戦で救援陣にも疲れが溜まってくる頃だ。誰かに任せて試合を落とすなら、自分の手で――。そんな不退転の気持ちも秘めているのではないだろうか。“新球”ナックルカーブで巨人打線を翻弄してもらいたいものだ。(スポーツライター・飯山満)
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