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消費増税法案のA級戦犯 安住淳財務相に地元・石巻で渦巻く悪評「ちびっこギャング」(2)

 「あいつは生意気だ」と、以前から党内外での評判は最悪の安住氏だが、アダ名が『ちびっこギャング』なのは有名な話。公式には、身長165センチということになっているが、150センチ台じゃないかというウワサもある。
 本人には真剣なコンプレックスなのか、一時は周囲に「俺は暴走族出身だからな」と吹聴していたというから悲しい話だ。しかし、身長コンプレックスがあってサバを読んでいるのだとしたら、政治家としての器量、人間としての器量はいかほどのものなのか。それがあからさまになったのが、昨年7月のテレビ東京の生放送番組だった。

 この番組では石巻の被災状況を映し出し、被災者たちにインタビューした。そして、避難所で暮らす安住氏の遠縁の親戚が登場し「この地域のために力になってもらえないなら逆の立場の人を応援する。頼むからここの状況を助けてけろ」と頭を下げた。司会者から「安住さんのご親戚の方からも『助けてけろ』という言葉がありましたが…」と振られると、安住氏は「こっちだって助けてもらいたいくらいなんです」と言い、「被災者たちのストレスが私にきて、私のストレスが総理に向かう。国会議員が全部悪いというのは感情的な話であって冷静な話ではない」と、ほとんど逆ギレともいうべきコメントを発している。
 また、被災地自治体の首長から国政への不満が出ていることについても、「首長は国からお金をもらって言いたいことを言って、できなかったら国のせいにする。自分たちは立派なことを言うが泥はかぶらない」と語り、同様に首長たちを逆批判する始末。
 天災という怒りのぶつけ場所のない被災者の声に、安住氏は真っ向から反論して感情的になる醜態をさらしてしまったのである。

 それでも、安住氏自身も被災者だ。石巻市内にあった自宅は全壊し、事務所も被災している。当然、頻繁に地元入りしていた様子はある。前出の石巻日日新聞・武内常務はこう話す。
 「震災直後はこれまでにないくらい地元に帰ってきていました。陳情にもよく耳を傾けてくれるという話を聞きます」

 被災した中小企業をグループ化し、復旧を支援する「グループ化補助金」に感謝する水産加工関連会社は多いが、管轄する官庁は中小企業庁であり、安住氏がどう関わったのかはよくわからない。石巻商工会議所と取り引きのある男性は、
 「地元の経済界でおおっぴらに安住さんを批判する人はいませんが、期待している人は少ないと思います。何だかんだいっても財務大臣ですし、陳情できるうちは陳情しておこうとは思っているでしょうけど。昨年7月に前の復興相が暴言でクビになったとき、安住さんは後任候補になっていましたが、引き受けておけば良かったんです」と語る。

 武内氏も「財務大臣になって逆にやりづらくなったかな」と感想を漏らす。露骨に補助金を引っ張ってくるのは難しいということだ。
 石巻市役所のある中堅職員は、個人的意見と断りつつ、冷静にこう話す。
 「利益誘導型の自民党政治から脱却するために民主党を選んだので、被災地としても、おねだりばかりするのはどうかなと思います」

 さて、自民党宮城県連は宮城5区支部長に35歳の元NHKキャスター、大久保三代氏(右上)を選んだ。大久保氏は次期衆院選で自民の公認候補となる予定だ。
 傲慢な振る舞いが板についている安住氏に対し、ソフトなイメージの女性候補者は強敵になりそう。ただし、元NHKの肩書きは安住氏も同じ。有権者にとっては「どっちもどっち」が本音かもしれない。

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