作家・大橋弘祐の同名小説が原作の本作。30歳を目前に控え、結婚するために会社を寿退社するが、その晩に婚約者に別れを告げられ、崖っぷちに追いやられた女性・黒木さやかを波瑠が演じる。そんなさやかを拾い、自身が編集長を務める雑誌『riz』に引き入れたのが伊勢谷友介演じる宇佐美博人。宇佐美はさやかに「半年以内に結婚しなければクビ」と命じ、その婚活体験をコラムにまとめるよう指示。パワハラまがいの命令だが、崖っぷちのさやかはそれにしぶしぶ従うというストーリーが展開されている。
ドラマの中では宇佐美は、恋愛に関する名言を連発する。「男はいい女には金も労力も惜しまない。逆にどうでもいい女には何も提供しない。逆を言えばエルメスくらい価値を高めることができれば、男なんて余裕ってことだ」「自分を愛すれば、時間を無駄にしないし自分を磨くことができる。バッグならいくらでも代わりはあるが、お前の体はこの世にたった一つしかない。自分を愛せ」といった格言が視聴者から絶賛され、早くも「編集長名言集」の出版を望む声も多くある。
一方で多々見受けられるのは、「29歳彼氏なし未婚で崖っぷち!って、独身女性の偏見を助長しそうな価値観だよね」「女性をカバンに例えるなんて、結婚は男性が女性に施すような言い方、信じられない!」「半年で結婚しなきゃ仕事も失うとか、笑って見れない。結婚がゴールの価値観って今時どうなの?」という批判的な意見。時代錯誤という指摘も多いのだ。
「30歳までに結婚」という風潮に苦しんでいる女性が増えているのも事実。果たして『サバイバル・ウェディング』はその層の女性を取り込むことができるだろうか。今後も注目したい。