気づかないところで、ダジャレになっているものは少なくない。例えば、埼玉県を中心に放送しているFM放送局NACK5(ナックファイブ)の周波数は79.5メガヘルツで局名とかかっている。そうしたネタを集めて、伊集院光はかつてラジオ番組『深夜の馬鹿力』(TBSラジオ系)で「ダジャレGメン」なるコーナーを持っていた。
「太田胃散のCMに流れるクラシック音楽は『ショパンの前奏曲第7番イ長調』であり、これは“胃腸”にかけているのではないか。セクシー女優の蒼井そらは“青い空”ばかりではなく“抜けるような青い空”の下ネタがかかっているといったものですね。中には、こじつけや妄想力たくましいものもありましたが、世の中にはこれだけダジャレがあふれているのだと気付かされました」(放送作家)
同コーナーでも話題となっていたのが、『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)である。この番組ではダジャレBGMが多く放送される。
「スピーカーの試聴をする場面で、サザンオールスターズの『C調言葉に御用心』がかかるといったものですね。2種類をかけ合わせたハーフ野菜を取り上げた回には、『ドラゴンボール』のテーマソングがかかり、これは作品に登場するサイヤ人と野菜とかけた曲です。さらに、お尻が登場するオープニング曲は、短い下着という意味をもつ『ShortShorts』です。お尻を振るオープニングと曲のタイトルは見事にかかっていることになりますね」(前出・同)
近ごろのテレビ番組はつまらなくなったといわれて久しい。だが、作り手のこうした小ネタに注目してみると、別の楽しみ方もできるかもしれない。