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壊し屋・小沢一郎最後の大仕事 50人血判状と新党軍資金40億円(3)

 前出の民主党議員が指摘するのは、まさにこの新党設立の裏側。そこには黒い噂が絶えないのである。
 「たとえば、『自由党』の帳簿では解党前年に2回に分けて15億2090万円ものカネが当時の幹事長・藤井裕久氏に支出されたことになっている。このカネは、後にマスコミが糾弾。藤井氏が『そんなカネは見たこともない』と弁明し、同氏個人の口座や資金団体にも形跡がなかったことから、その行方がいまだにわからない状態なのです。また、『自由党』の解散日には、同党の政治資金団体『改革国民会議』に13億6000万円のカネが寄付されている。これらが、党執行部の行った巧妙な資金逃しと見られているのです」(同)

 ちなみに、『自由党』に分配された政党助成金は、'02年と'03年を合わせただけでも総額なんと26億6000万円。ところが、解散日にはこのカネが「0」になっており、国庫には1円たりとも返還しなかった逸話が残るほど。
 一方、自由党が解散日当日に莫大な寄付をした『改革国民会議』は、現在『小沢一郎政治塾』などの運営費を支出し、小沢資金の一翼を担っている始末。また、'94年の『新進党』解散時に同じ方法で5億5000万円を寄付された『改革フォーラム21』は、小沢氏の事実上の資金管理団体と目され、カネが同氏の下に集まる仕組みを作り上げているのだ。

 自民党関係者は、さらに枚挙にいとまがない小沢氏周辺のマネーロンダリング事情をこう話す。
 「このほかに小沢氏の懐刀として活動していた元政策秘書が、近年『小沢氏が自民党を飛び出す直前、派閥の経世会金庫から1億円入りの包みを13個自宅に運び込んだ』と暴露したが、あれもウヤムヤ。原資が謎とされた『陸山会』の4億円の土地購入費を含め、小沢氏の周りには得体の知れないカネがゴロゴロしている」

 要は、こうした不透明なカネの輪郭が新党結成の政界工作でにわかに露呈し始めたために、逆襲に燃える検察が血眼の情報収集を行っているのである。
 司法記者が言う。
 「今では、樋渡利秋元検事総長ともツーカーといわれた仙谷由人元官房長官が、『小沢のカネを叩け! と検察サイドに檄を飛ばしている』との噂も飛んでいる。そのため、小沢グループに造反を呼びかけられている議員らにも動揺が走っているのです。今後、新党結成を巡る攻防戦は小沢氏vs検察及び、増税派という構図にもなりかねないのです」

 果たしてどちらが、この攻防戦を制するのか。水面下のパワーゲームが一気に熱を帯び始めている。

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