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イライラ麻生財務相 「解散反対派」二階幹事長の“呉越同舟”

 5月23日、財務省は学校法人『森友学園』への国有地売却を巡る問題で、学園側との交渉記録と、改ざん前の決裁文書を国会に提出。一見、麻生太郎財務相にとっては自分の首を絞めるかのような意外な動きに、自民党内では様々な憶測が流れているという。
 「あの財務省の動きは、もちろん麻生氏がOKを出さなきゃ通らない。何かしらの考えがあるとしか思えませんよ」
 とは、自民党若手議員。
 「安倍政権の防波堤の自負がある麻生氏は、財務省の不祥事の責任を取っての辞任はまったく考えていない。それは首相も同じことです。2人の間では、すでに首相の秋の総裁選での3選支持と、その後の麻生派の優遇まで確認し合っているとされる。さらに注目すべきは、今後、森友・加計問題などの追及が激しくなった場合、政権支持率の下げ止まりと自民党支持率が高いタイミングを狙って、解散へ持っていくという提案が、麻生氏側から出たという情報もあるのです」(政治部記者)

 麻生氏としては、解散総選挙となった場合には、自身の経歴も傷つかず自民は議席を確保した上、安倍首相の続投、そして3選への安泰の道も見えてくる。
 しかし、自民党ベテラン議員は言う。
 「そこでネックになるのは、解散には絶対反対の二階俊博幹事長。議席確保といっても、現状で解散すればその保証はどこにもない。50議席減なんてことになれば、幹事長の首が飛びますからね。ただし、麻生氏は自民党第一党は揺るがないそのラインあたりが一番オイシイと思っているフシがある。つまり、首相への解散総選挙の進言の目的は、財務省問題の一掃と、二階氏を消すことですよ」

 麻生氏の周辺にそのようなキナ臭い情報が流れる裏には、昨今の二階氏の活発な動きがある。
 「二階氏は4月にロシア、5月27日からはお得意の中国を訪れ、外交面で存在感を増している。国内では派閥拡大を図るとともに、小泉進次郎を抱き込むなど着々と地固めに動いており、その最大の狙いは副総理の椅子と、先々の進次郎政権での院政と言われている。当然、麻生氏にとってはあまりに大きい目の上のたんこぶということです。そろそろ優位に立っておかなければ、後々面倒なことになる」(麻生派周辺関係者)

 幹事長の席は絶対譲りたくない二階氏。「二階から目薬(解散)」を拾おうと右往左往する麻生氏のイライラ感は増すばかりだ。まさに呉越同舟というところだ。

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