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リッピング違法化の疑問

 消費税増税をめぐって与野党が大モメしている最中、何とも納得のいかない悪法が参議院本会議で可決された。『DVDのリッピング違法化』と『違法ダウンロード刑罰化』を含む、著作権法改正案がそれだ。

 違法ダウンロードとは、ネット上にアップされた音楽や映像を違法と知りながらダウンロードする行為。今回の改正で、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金と規定された。
 「一方のDVDのリッピングは、簡単に言えば市販もしくはレンタル店で借りたDVDを、自宅のパソコンのハードディスクにコピーする行為。レンタルの場合、大抵の人は家で視聴してそのまま返却しますが、最近ではiPadなどのタブレット端末やスマートフォンの普及に伴い、リッピングした映像データをそれらに取り込んで、通勤途中の電車や出先などで楽しんでいる人も多い。そのような行為が違法と見なされてしまうのです」(事情通)

 それにしてもここにきてなぜ、大した審議もなくこのような法律が通ってしまったのか。
 「そもそもこれらの法律は、長らくCDの販売が低迷している音楽業界が、何としても成立させたかった悲願なんです。彼らはCDやDVDが売れないのは海賊版やコピー品が横行しているからと信じて疑わない。しかし、やはり懐疑的と言わざるを得ません。実際、直接ダウンロードしたほうが数倍簡単ですからね。逆に嫌気のさしたユーザーが見限る可能性もありますよ」(全国紙記者)

 そもそも法案を審議した文部科学委員は、委員長の石毛えい子氏(73歳・民主党)や理事・金森正(74歳・同)など軒並み老人世代。デジタルコンテンツについて理解しているのか疑わしい。それとも、この法案もお得意の“外圧”によるものだろうか。

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