加計学園問題や福田淳一財務事務次官のセクハラ疑惑など、次々に起こる騒動に、永田町界隈では安倍首相が最後の切り札となる解散総選挙に打って出るとの話が飛び出している。
「黒い霧解散」は1966年、数々の不祥事が発覚した当時の佐藤栄作内閣の奇策。安倍首相も同様に、早ければ5月中にも解散し、疑惑を一掃するのではないかと見られているのだ。
しかし、それに合わせて日本維新の会周辺では、「国政復帰の時期を模索していた橋下徹前大阪市長が、いよいよ出馬する」との説も急浮上しているという。
「橋下氏は昨秋の解散でも出馬を検討していたが、あの時は希望の党が脚光を浴び、大義名分もいまひとつ見つからず見合わせた。その後も来年の参院選を検討していたが、ここにきて安倍首相の最後の策を予測し、あることがきっかけで出馬の意思を固めたというのです」(日本維新の会関係者)
これまで維新と共闘路線を模索していた安倍首相だが、4月13日に出席した自民党大阪府連の会合で、橋下氏が大阪府知事時代の頃から掲げていた「大阪都構想」に突如、反対の意思を表明したのだ。
「橋下氏はもちろん、松井一郎大阪府知事も、これには激怒した。橋下氏などは、国政の場に出て安倍政権だけでなく、自民党政権を潰さなければならないと憤ったといいます。そのため、解散となれば反自民で間違いなく出馬すると言われているのです」(在阪記者)
橋下氏が動けば、弱体化の一途をたどる民進党や希望の党などとの連携も視野に入ってくるという。
「支持率が下がった安倍政権だが、自民党の支持率はいまだに高いことから、安倍首相は解散総選挙に出ても大勝ちできると読んでいる。勝てば禊が済んだとばかりに秋の総裁選で3選を目指す腹だろうが、もし橋下氏が出馬となれば当然、台風の目となり自民党は危うくなる。さらに首班指名では、国民の待望論も重なり野党連合が橋下氏を担ぐ。そこに自民党議員も流れれば、橋下政権誕生の可能性もある」(前出・自民党ベテラン議員)
安倍首相の「お友だち内閣」終焉に橋下徹氏が大鉈を振るう日が濃厚になりつつある。