来季は二刀流を封印し、打者に専念することになる大谷。米メディアは早くも「ホームラン王のタイトルが獲れる」と期待を寄せているのだが…。
「大谷が今季のペースで本塁打を打つことが前提となりますが、来季も今季同様、バッターとして活躍できるのなら、2つの栄冠を手中に収められます」(在米スポーツライター)
1つは本塁打王、2つ目は「40×40クラブ」入りだ。同クラブは1シーズンに本塁打40、盗塁40を達成した選手を指し、過去4人しか実現していない。しかも、96年のボンズ、98年A・ロドリゲスなど、いずれもその時代を代表するスラッガーばかりだ。
大谷が達成すれば史上5人目の快挙となる。今季の大谷は114試合367打席に立ち、22本の本塁打を放った。米球界には「打数÷本塁打」の指標があり、ホームランを1本打つのにどれくらいの打数を要したかが重要視される。大谷は四球37、敬遠2、死球2。「326打席÷22本塁打=14.8」。つまり「15打席に1本」の確率で本塁打を放っている計算になる。
この数値はかなり優秀。昨季、本塁打王に輝いたア・リーグのジャッジが14.3、ナ・リーグのスタントンが17.0。ジャッジは52本、スタントンは59本を放ったが、両選手とも、540打席以上に立っている。大谷が打者に専念すれば、当然打数も増え、彼らとほぼ同数の本塁打を放つとみられているわけだ。
「しかも大谷は、エンゼルスきっての俊足です。打者に専念するのなら、単独スチールのサインも増えます。今季は投手登板に影響しない範囲での盗塁ばかりでした」(同・ライター)
2年目の飛躍も併せ、本塁打王のタイトル争いに食い込めば、二刀流以上に注目が集まるかもしれない。もし争いに敗れたとしても、史上5人目の「40×40クラブ」快挙達成の可能性は高そうで、全快後、「このままバッターに専念してくれ!」なんて声も聞かれそうだ。