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あえて蒸し返して謝罪した℃-ute萩原舞

 男性とのツーショット写真が報じられていた℃-uteの萩原舞が、6月11日に催されたイベントのステージ上でファンに向けて正式に謝罪した。涙ながらの萩原の言葉に、客席からもすすり泣く声が聞こえてきた。異例とも言える、アイドル本人からファンへの生謝罪。メンバーや所属事務所の意図は? ℃-uteメンバーが、大切なファンに伝えたかったこととは…。

 ℃-uteの萩原舞のツーショット写真が報じられたのは、4月1日、週刊誌の会員向けネット配信番組だった。「別のアイドルを狙っていたら、偶然キャッチした」という写真には、紛れもない萩原舞の姿があった。寄り添うように歩く男性は、「ファン歴10年の男性」とのこと。折り悪く、写真が公開された夜の翌日には、℃-uteのコンサートツアー初日公演を控えていた。当然、ファンの動揺は収まらないまま、コンサートの幕が開けた。こうした状況ならば、ブーイングのひとつも起こりそうなものだ。しかし、℃-uteファンは、いつもと同じように萩原舞らメンバーを迎え、いつもと同じようにコンサートを楽しんだ。もちろん、心のうちは「いつもと同じ」ではなかったはずだ。

 ファンが内心恐れていた「萩原舞からの大切な報告」もなく、ツアー初日は滞りなく終演。その後も、ツーショット写真が大きな騒ぎに至ることはなかった。写真を公開した週刊誌サイドとしては、いささか拍子抜けしたのではないだろうか。

 「騒ぎになったら、まいまい(萩原のニックネーム)が『脱退』に追い込まれてしまうかもしれない。もしかしたら、それだけでは済まずにグループが『解散』してしまうかもしれない。それだけは避けたい」

 ネット上では、こうした意見がたびたび見られた。「特定のファンとのツーショット写真」を見せられたファンに、大きな動揺は確かにあった。しかし、さまざまな思いをあえて飲み込み、沈静化を待つことにしたのだ。事実、報道直後はハロプロのコンサートやイベント各会場で盛んに交わされたこの話題も、2か月が経ち、最近ではほとんど持ち出されなくなっていた。ファンの願いどおり、騒動は沈静化しつつあった。

 そんなタイミングでの生謝罪だっただけに、ファンの中には「わざわざ謝罪しなくてもよかった」「忘れようとしていたのだから、触れてほしくなかった」という意見は少なくない。また、「晒し者にされた萩原舞がかわいそう」と、所属事務所の対応に疑問を投げかける声も。

 2005年6月11日に、命名・結成された℃-ute。現在では、ハロプロ最年長グループとなり、後輩たちには手本を示す立場となっている。結成から丸11年を記念するファンクラブイベント。本来は晴れやかなステージで、涙ながらの謝罪をすることになった萩原舞。相手の男性を「たまたま駅であった友人」と強調しながら、「勘違いされてもおかしくない軽率な行動だった。責任を取って、脱退も考えた。わがままかもしれないけれど、5人でがんばらせて欲しい。みなさんからの信頼を少しでも取り戻せるように、今まで以上にがんばっていく」と誓った。脱退も考えていた萩原に「一緒にがんばろう」と励ましたメンバーたちも、涙で目を赤くしている。

 ℃-uteおよびハロー!プロジェクトのリーダーでもある矢島舞美は、この日のブログに「(ファンの)信頼を大きく裏切るような、とても軽率な行動です」「私たちの背中を見てくれている後輩がたくさんいる中で、示しのつかない行動であった事、本当に申し訳なく思っています」と、萩原の行動を厳しく叱責した。同時に、「様々な事をメンバー全員で何度も話し合い、やっと結論を出せました。これからも5人で走りたい!」「また同じような事があったら、もう次はないと、萩原舞始めメンバー全員深く認識しています」と綴っている。

 とかくうやむやにされがちな異性絡みの騒動に、ここまでストレートな言葉で謝罪するのも珍しい。ファンが「晒し者のようでかわいそう」と心配するように、これらの対応は、℃-uteメンバーにとってはつらいものだったはず。また、ファンが「今さら蒸し返さず、そっとしておいて欲しかった」と感じるのも理解できる。しかし、当人の萩原舞、℃-uteメンバー、所属事務所にとっては、今後も活動していくために避けては通れない道だったのだろう。

 ひとつは、ファンにとって一番の気がかりだった相手男性との関係を否定すること。もちろん、そのまま触れずにおけば、沈静化はされた。ただ一方で、「萩原舞はファンと交際していた」という“推測”が“事実”として認識され、消えないわだかまりを作っていたはずだ。また、騒動が沈静化していく中でも、ファンは「萩原の脱退」「グループの解散」という不安を抱き続けていた。こうした騒動が起きた際、発覚から時間を置いて、別の理由で「卒業」させるという対応は、アイドル業界ではありがちなケースだからだ。そうした不安や疑念をファンの胸の中から消し去るために、本人たちもできれば触れずにいたい話をあえて蒸し返したのだ。

 メンバーにもファンにも痛みを与える謝罪は、「これからも、℃-uteと萩原舞は活動していく」という意思表示に他ならない。そして、今回の一件によって、メンバー同士の絆と目標に向ける思いが強くなったのは間違いない。12年目からの℃-uteにも注目していきたい。

【リアルライブ・コラム連載「アイドル超理論」第32回】

*写真 ℃-uteオフィシャルブログ
http://ameblo.jp/c-ute-official/

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