'12年12月に兵庫県警本部の留置場内で自殺した“尼崎大量死事件”の主犯である角田美代子元被告。彼女や角田ファミリーが同居する8階建てマンションは、事件発覚当時に幾度となく取り上げられた。
「広さは約74平方メートルの3LDKで、バルコニーには“監禁小屋”が作られていました。その小屋では、仲島茉莉子さん(当時26)や安藤みつゑさん(同67)、橋本次郎さん(同53)らが殺害されており、不動産業界では事故物件と呼ばれるものです」(同)
もともとこのマンションは、'00年9月頃に橋本久芳さん(当時51)名義で購入された。2980万円の住宅ローンの連帯保証人は殺された安藤みつゑさんである。翌年、久芳さんは三枝子被告と入籍したが、実際には夫婦としての実体はなく、美代子の“ある企み”による偽装結婚だった。
「久芳さんは'04年7月に沖縄県の景勝地で崖から飛び降りて死亡しましたが、美代子らに強要された“殺人”であることが判明しています。当時、久芳さんの死亡により、住宅ローンの残債はなくなり、約6000万円の生命保険金が美代子の手元に入ってきました。また、マンションは戸籍上の“妻”である三枝子被告の名義となりました」(同)
その後、'12年6月に借金の滞納により、神戸地裁尼崎支部に差し押さえられた同マンションは競売にかけられたが、事件発覚により一時中断されていた。
マンションは今後どうなるのか。購入した金融業者に取材したが、「今現在も捜査が続いているため、お答えするのは差し控えたい」との回答だった。