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行楽シーズンG・Wには強毒性の「外来種アリ」にご注意を!

 「蟻の一刺し」ヒアリに比べて毒は弱いとされるが、お尻の毒針で刺されると激痛と共に患部が腫れる。環境省などが4月19日、毒を持つ「アカカミアリ」1匹が、長野市青木島の住宅で発見されたと発表した。またも危険な外来生物が現れたわけだ。
 「体調約7ミリの女王アリで、衰弱しているところを掃除中の住人が発見した。現時点(4月22日)では他に発見されていないが、女王アリだけに卵からかえった成虫が生息している可能性はあります。アカカミアリは主にアメリカ南部に生息しており、日本で発見情報があるのは沖縄本島や硫黄島、大阪など。長野県では、輸入品に紛れ込んでいたのではないかとしています」(サイエンスライター)
 このアカカミアリは、1996年には沖縄の在日米軍関係者が刺され、アナフィラキシーショックを起こした例もあるという。

 また20日には、昨年夏に名古屋港で発見されたアリが、国内で初めて見つかった「ブラウジングアント」であることも判明している。
 「主に南欧に生息し、体長は2.5〜4ミリ程度。こちらは毒針で刺すようなことはありませんが、行列を組んで活動し、昆虫や小動物を襲う攻撃性の強いアリで、繁殖力も高い。日本以外で確認された場所では在来種のアリがいなくなっていることから駆逐されたと見られ、生態系に大きな影響を与える。そのため県は、国に特定外来生物に指定するよう求め徹底駆除に動き出しています」(同)
 ブラウジングアントは巨大な巣を作り、そこに女王アリが複数匹住むことが特徴で、県と環境省などが名古屋港の飛島ふ頭を調査した際にも、すでに数百メートルにわたり巣が見つかっていたという。

 今後も外来種のアリは後を絶ちそうにないが、世田谷井上病院の井上毅一理事長はこう言う。
 「はっきり言うと、現時点では治療法が分からないというのが実情です。ヒアリなど毒を持っている場合、オキシドールで消毒して病院で診てもらうこと。ゴールデンウイークは行楽に出かける人も多いと思いますが、あまり草むらには入らない方がいいでしょう」

 刺されてめまいや吐き気などの症状が出た場合は、何はともあれ病院に駆け込むことだ。これから、ゴールデンウイークに突入する。行楽地などではくれぐれも「外来種アリ」にご注意を!

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