トレーニング施設、医療システムなどの発達で、競走馬の現役生活が格段に長くなった現代競馬。とくにダート界はひと昔前なら下降線をたどっている年齢のカネヒキリとヴァーミリアンがいまだトップの座に君臨し続けているように、その傾向が顕著だ。そろそろ世代交代がないと、同路線の先細りは明らかだけに、4歳馬サクセスブロッケンにかかる期待は大きい。
古馬とは4回戦って、いまだ勝ち星なし。前走・川崎記念でカネヒキリにつけられた0秒7の着差は一見、決定的だ。しかし、「内に閉じ込められ、最後もヨーイドンの形では厳しすぎた」(藤原助手)と明確な敗因がある。さらに、予想外の遅い流れで、折り合いを欠いてしまった。
一方、自分の形(逃げ)に持ち込んだ4走前のJBCクラシックではヴァーミリアンとクビ差2着の大接戦を演じているように、ダート最強世代と呼ばれる7歳勢と比べても能力はそん色ない。
そうなると、同型のダイワスカーレットの回避(引退)は大きい。藤原助手も「マイルは折り合いをつけやすいし、何といっても広い東京コースは馬が伸び伸び走れる。この後はひと息入れる予定なので、思い切った競馬をしたいね」と事実上の逃げ宣言だ。
今度こそ、長らくトップに居座り続ける7歳馬2頭を引きずりおろす。
【最終追いVTR】CWコースを半周してから坂路入り。単走での追い切りとなったが、前半から抜群の行きっぷりを見せ、鞍上の追い出しにも力強い伸び脚で応えた。連戦の疲れもなく、元気いっぱいだ。