三浦氏が亡くなる直前の最新映像として、何度もテレビ画面に流れているロス移送中の黒いキャップ姿。帽子には、パッチワークの大きなワッペン文字で「PEACE POT MICRODOT(ピース・ポット・マイクロドット)」と書かれていた。
この英文はスラング(俗語)で「あばよ」「じゃあな」などと訳される。米国のサイケな若者らが別れ際に投げかける言葉といい、それぞれの単語は「PEACE=禁止薬物の錠剤」「POT=大麻」「MICRODOT=LSDカプセル」という裏の意味を持つ。こうした背景から、三浦氏が帽子の文字に自殺を暗示するメッセージを込めたのではないかなどと取りざたされていた。
ところが、14日の日刊スポーツがこうした見方に対する「三浦氏の義理の息子」の否定的証言を報じた。帽子など移送時の服装一式は三浦氏の妻がコーディネートして用意したもので、特段意味はないという。
さらに共同通信も、三浦氏の遺族の一人が現地時間12日、「自殺するとはとても考えられない。納得できるまでは(遺体を)日本に連れて帰れない」と述べ、市警に徹底調査を求める考えを明らかにしたと打電した。遺書は見つかっていない。
果たして他殺の可能性はあるのか?
三浦氏の弁護人マーク・ゲラゴス氏は同日、ニューヨークで記者団の取材に応じ、自殺をめぐる警察発表について経緯や状況に疑問が残るとして「(警察以外の第三者による)独立した調査が必要だ」と言明。市警に対して、第三者調査と、三浦氏が自殺に使ったとされるシャツなどの証拠保全を求めたと語った。
ゲラゴス氏は、自殺が留置場で起きたため「監視体制に問題があったのは事実」として独自調査をスタート。死亡した約4時間前に事務所の弁護士が接見したときも法廷闘争に意欲をみせ、自殺をうかがわせる様子は見られなかったという。
ロス郡検視局は12日、三浦氏の遺体を司法解剖。2〜3日中に最終的な死因を発表するとしている。
米当局は自殺以外に考えられないと主張しているが、留置場の管理体制には大いに問題がある。