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その痛みの意外な原因を知る 腰痛を引き起こす“内臓疾患”が侮れない!(2)

 腰痛は通常、体の腰部の真ん中あたりが痛むことが多いが、左右に偏っていたりすると、結石が疑われる場合もある。
 さらに膀胱炎や腎盂(う)炎は、残尿感や排尿時痛、頻尿などの症状があるが、厄介なのは、そういった症状がなく腰の痛みだけが表面化する時もある点だ。

 そもそも腰痛は、二足歩行を獲得した人に起きるものといわれる。四足歩行を行う動物は、前足を動かしている肩と後ろ足に繋がる腰の2カ所に自分の体重を分散して支えている。単純に言えば、二足歩行は2倍の負担が足腰にかかっているので、人間の場合は腰痛を発生させやすくなっている。しかし、生活様式によっては腰痛を発症しない人もいるため、二足歩行だけが腰痛の根本的な原因と決めつけるわけにはいかないところもある。
 しかし、原因が特定された腰痛の発生メカニズムを知ることで、腰痛症の認識を広げる事に繋がるはず。腰痛に関わる背骨は、積木のように積み重なる「椎骨(ついこつ)」という24個の骨と、骨と骨の間でクッション材の役割をする「椎間板」から成り立っている。
 背骨の中央には、脊髄神経が通っている縦に長い「脊柱管」という孔がある。そして「椎間関節」という関節がそれぞれの節にあるため、腰をかがめたり伸ばしたりできる柔軟な動きが可能になる。
 大まかに挙げてもこれだけの構造を支える靭帯や筋肉、それを機能させる神経などが背骨に関わっている。ゆえに、何かの原因によって椎間板が飛び出してヘルニアになったり、脊柱管狭窄症のような神経を刺激する状態になると、腰痛や下肢痛、シビレなどが生じるというわけである。

 前出の北里研究所病院スポーツ整形外科・辻医師はこう説明する。
 「腰痛症の原因はさまざまで、原因が特定できるものは約15%といわれています。代表的なものは、腰椎が直接障害される圧迫骨折や、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などです。その他、細菌感染、がん、臓器や血管などに起こる病気が原因となり、腰痛を引き起こすことがあります。残りの85%の腰椎は、レントゲンなどの画像を確認しても原因が特定できないといわれます。このような腰痛では、生活習慣やストレス、不安、不眠といった心の状態が影響してこともあります」

 前で記しているように、体の中心にあたる腰は、人間が生活する上で大切な場所だ。腰を悪くすると立ったり座ったりする普通の動作も困難になる。「ぎっくり腰」にしても、癖になるといわれるが、ぎっくり腰になりやすい生活習慣や日頃の姿勢にも大いに問題がある。
 腰痛の原因や症状を知っておくことで、腰痛になりにくい体作りを目指すことが大切だ。

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