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金本阪神が広島マジック点灯でCS大逆転へ方向転換

 8月24日、広島カープに優勝マジックナンバーがついに点灯した。25年ぶりの優勝へ向け、「最後まで我々の野球をやる」と広島・緒方孝市監督(47)は、慎重なコメントを発していたが、巨大戦力を持つソフトバンクよりも早い優勝カウントダウンが対抗する金本阪神の反骨心に火をつけてしまったようだ。
 「阪神は今季、対広島戦に6勝17敗(31日時点)。広島の『貯金26』のうち、『11』を献上しています。阪神が広島を独走させたようなものです」(在阪記者)
 3位争いのライバル・DeNAとは13勝5敗1分け、対ヤクルトは10勝8敗1分け、対中日は12勝9敗。広島と互角の戦いをしていたら、阪神の順位も違っていたはずだ。

 広島とは残り2試合だが、これをガッチリ勝てば、クライマックスシリーズ(CS)での戦い方も違ってくる。阪神の下克上は水面下で着々と進められている。
 「対戦投手、各打者のデータを再検討しています。同時に一部のスコアラーを広島専門とし、徹底分析しています」(球界関係者)

 中盤戦以降の敗因は、若手の失速にあった。金本知憲監督(48)はある程度覚悟していたものの、ベテランの調子が上がってこないことは計算外だったようだ。しかし、同時に嬉しい誤算もあった。
 「高山俊の復調です。25日のDeNA戦で満塁弾を放ち、チームが勢いづきました。チーム全体が『高山に一発が出ると負けない』というデータを知っているのです」(前出・在阪記者)

 広島との“敗因”も承知している。まず、若きエース・藤浪晋太郎が、今季対広島戦に0勝4敗と、いいところが全くなかった。
 「盗塁を許し過ぎです。藤浪ひとりで“12回の盗塁企画”を受け、刺したのは1回だけ。クセを見抜かれているんです」(同)

 藤浪は17日の広島戦でも敗戦投手になっている。自己ワーストとなる9敗目を喫し、入団以来続いてきた連続2ケタ勝利にも黄信号が点滅した。チーム全体でも広島に28盗塁企画を受け、刺したのは1回。バッテリー担当の矢野燿大コーチ、金村暁投手コーチ、スコアラーが藤浪のセットポジションを分析し、緊急会議も招集された。
 「17日の登板で、対応策は出来ていたようでした。試合前に『だから走られた』とする仮説が立てられ、確認したようです」(前出・在阪記者)

 同じテツは二度踏まない。9月14日、22日が広島との今季最終戦となるが、ここで新クイックを見せておけば「CSファイナルで阪神とは当たりたくない」と、緒方監督にもイヤな印象を残すことが出来る。
 「阪神は超変革の効果で前年比5%増の観客数が確実となってきました。1試合で2000人、ビールの売上げは1日平均2万5000杯増ですよ」(同)

 3位でのCS進出は試合主催権がないので営業的効果はない。しかし、シーズン中の大儲けで、ケチはつかない。最後に鯉を食う。虎の下克上は本気だ。

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