今回がGI初挑戦。実績不足は否めないが、目下の充実度と素質はそれを補って余りある。前々走の韓国馬事会杯で初コンビを組み、勝利をエスコートした横山典騎手はその素質にぞっこん惚れ込み、連闘でオーシャンS挑戦を陣営に進言したほど。同騎手は「無理を聞いてもらったし、負けられない気持ちだったが、重賞初挑戦でこれだけのパフォーマンスをしたのはさすがだね。スティンガー(阪神JFなど重賞5勝)の下で血統的な裏付けもあるし、GIでもやれそう」と期待に胸を膨らませていた。
連闘した後の中2週と強行軍になるが、「疲れは感じられない」と古賀慎調教師。22日にはWコースで5F69秒1、上がり3F39秒2→13秒2(馬なり)をマーク。元気いっぱいの動きを披露している。
「ダメージはなかったし、テンションも上がっていないからね。直前はもう軽めでいいでしょう。名うてのスプリンターを相手にどこまで通用するかだけど、ジョッキーが『楽しみですよ』といってくれているので、一緒に夢を見させてもらいますよ(笑)」
横山典騎手は目下、38勝でリーディングジョッキーを独走中。今、最も頼りになる騎手と、奥手の血を開花させた上がり馬のゴールデンコンビがメイクドラマを演出する。
【最終追いVTR】柄崎騎手を背に、Wコースでマイペースの調整。無駄のない動きで気合乗りも上々。直線は糸を引くように伸びてきた。連闘明けの中2週だが、疲れはまったく感じられない。