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男装して杖で裁判官を襲撃 アラフォーオバサンの犯行動機

 10月10日、霞が関の東京地裁などが入る合同庁舎13階の廊下に、女性事務員の悲鳴が響き渡った。
「男子トイレで手を洗っていた裁判官が、近寄ってきた“高齢の男性”に、突然、背後から杖で後頭部を殴られたんです。悲鳴は、開いていたドアから襲撃を目撃した女性事務員が上げたものでした」(法曹担当記者)

 殴った高齢男性は非常階段を使って逃げ、幸いにも殴られた裁判官は軽傷。後頭部をハンカチで押さえ、駆けつけた職員たちに「大丈夫だ。かすり傷だ」と言って救急車を呼ぶのを断った。

 逃げた犯人は、駆けつけた警察官に11階の女子トイレの個室で発見された。捜査関係者が言う。
「犯人は女だった。すでにワンピースに着替えていて、肩まで髪を垂らし、巨乳だったそうだ。手に持っていたバッグには、犯行時につけていた男性老人用の短髪のカツラ、付けヒゲ、スーツ上下が入っていた。襲撃に使った木製の杖(長さ65センチ)は、ワンピースの中に隠していた。女はこの日朝、近くの日比谷公園のトイレで男装し、13階の部屋の近くに隠れ、裁判官を襲う機会を待っていたそうだ」

 男装して襲った女は千葉県柏市の無職・鎌田千絵容疑者(39)。襲われたのは、東京地裁民事第11部の井出正弘判事補(38)だった。
「以前、福岡地裁にいた井出裁判官は、平成28年から東京地裁で裁判官を務めていました。担当はもっぱら労働事件で、判決例としては今年1月、学生寮の警備員2人に残業代が支払われなかったという訴訟で、警備会社に支払い命令を出しています。鎌田容疑者は、勤めていた会社を巡る民事訴訟で、『私には我慢がならない調書の改ざんがあって、不満でならなかった』と、担当した井出裁判官襲撃の動機を語っています」(前出・記者)

 鎌田容疑者は、ぽっちゃりした小太り体形で、どこにでもいる普通のオバサン。用意周到に準備して、わざわざ男装してまで裁判官を襲うようなタイプには見えない。

 事件を知った近隣住民も、驚いた様子だった。
「今は職についていないようですが、いつも穏やかで物静かな人ですよ。独身のようですが、ずっと勤めに通っていました。そんなことをする人には、とてもみえなかったです。勤め先で、よほど悔しいことがあったのでしょうね」

 会社で、いったいどんな仕打ちを受けたのか。

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