「本人にすれば『ガタガタ言うな。土俵で勝てば文句ないだろう』という気持ちでいるに違いありません。まさに、トラブルで引退した朝青龍にそっくりになってきました。逆風は強まるばかりで、負ければ『それ見たことか』となるのは必至です」(担当記者)
とはいえ、白鵬が強過ぎるのも事実。期待の逸ノ城も先場所負け越して三役から陥落してしまった。
「その逸ノ城に代わって関脇に昇進した照ノ富士が楽しみですね。年齢は2つ上ですが、逸ノ城と同じ飛行機で来日して鳥取城北高に相撲留学し、どちらが先に横綱になるかと期待されるほどの逸材です。同じ部屋に横綱の日馬富士をはじめ、安美錦、宝富士、誉富士らがおり、逸ノ城と違って稽古相手に不自由しないのも強み。ハングリー精神にも長け、去年の夏場所には蜂窩織(ほうかしき)炎にかかり、初日の朝まで入院していながら強行出場して見事勝ち越したエピソードがある。一気に花開くかもしれませんよ」(部屋関係者)
この春場所はまた就職場所とも呼ばれ、大勢の金の卵たちが土俵に立つ。中でも学生相撲出身の3人、学生横綱で幕下10枚目格デビューする大道(東洋大、出羽海部屋)、前相撲からのスタートとなるが平成24年の学生横綱の大輝(日体大、八角部屋)、関学大初の入門で居反りや足取りなどの奇手を得意とする宇良(木瀬部屋)からは目を離せない。
果たしてナニワの春を謳歌するのは誰か。