(20歳・アルバイト)
A:たぶん、ストレートネックでしょう。スマホ首ともいわれます。
電車の中などでスマホを見ている人は、前屈みではないものの、うつむいている人も多く見受けられます。
首の骨(頸椎)は前方に緩やかにカーブを描いています。この湾曲がなくなり、真っ直ぐになった状態がストレートネックです。
うつむくと、頭は首の真上ではなく、首より前方の位置にあります。頭は4〜5キロもの重さがあります。頭が首の真上にある時はよいのですが、前に出ると首にかかる負担は増します。だから、首から肩にかけてしびれたり、こったりするのです。
●うつ伏せに寝て首を起こすのも役立つ
ストレートネック自体は、前屈みになっているために骨が真っ直ぐになっている状態です。しかし、うつむいてスマホを見る習慣を続けると、やがては頸椎そのものが変形してきます。
対策には、大前提として、できるだけスマホを見る時間を減らしましょう。とはいえ、スマホをまったく使わないわけにはいかないと思います。
スマホを見る場合、スマホを目と同じ高さ近くに掲げ、画面に目を近づけすぎないようにします。そして、意識的に、頭を下げないようにしてください。パソコンを操作する時も、歩く時も同様です。常に、頭が真上にあるようにしましょう。
ストレッチも有効です。後頭部に片方の手のひらをのせ、ゆっくりと首を前に曲げたり後ろに反らしたり、左右に曲げたりして、伸ばしましょう。
また、うつ伏せに寝て、スマホをするのもよい方法です。肘をつき、スマホを持ちますが、一定の距離を保たないと、スマホの画面を見て操作することはできません。必然的に、首を後ろへ反らすことになり、ストレートネックの予防・改善に役立ちます。
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山田 晶氏(歯科医師)
日本歯科大学卒業。歯科の領域から骨盤のゆがみに着目。骨盤のゆがみを自分で取る方法として、腰回しの普及に努めている。やまだ治療院顧問。