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『札幌大谷』が高校野球・神宮大会で優勝した当然の理由とは

「えっ、マジか?」田中将大投手の妻・里田まいの母校でもある『札幌大谷』が明治神宮野球大会・高校の部で優勝したから世間はビックリした。

 11月9日から13日にかけて行われた明治神宮野球大会・高校の部で、一度も甲子園に出場したことがない創部10年の札幌大谷(北海道代表)が快挙を成し遂げた。同大会は来春のセンバツ甲子園の試金石と呼ばれ、優勝校は自動的にセンバツ内定となる。

「北海道代表が神宮大会を制したのは、ヤンキースの田中将大投手のいた駒大苫小牧の'05年以来です」(取材記者)

 奇妙な縁はさておき、同校の勝因には秘密があるという。

「他の中高一貫校とは異なり、中学の野球部も硬式球を使っているんです。一般の中学野球部は軟式球を使いますが、同校は硬式球を導入し、実戦経験を積んできているのです」(同)

 中高6年をかけての“硬式指導”が実を結んだというのだ。スポーツライターの美山和也氏が補足する。

「甲子園強豪校には、中学野球部の軟式出身者よりも、硬式のクラブチーム出身者が多いんです。札幌大谷の野球部は“私設硬式クラブチーム組織”に所属し、大会にも出場してきました」

 中学時代から硬式ボールを扱えば、軟式野球出身者より高校で有利になるのは当然のことだ。

「“私設クラブチーム”ではなく“学校単位”での加盟となれば、学校の部活動を統括する連盟が問題視するかもしれません」(前出・取材記者)

 高野連も、一部の一貫校のそうした活動を知らされている。中体連にも報告されていたが、その是非は棚上げにされているという。

「私立中学が私設硬式クラブチーム組織に加盟することに問題はないはず。今後、中学でも硬式が主流になるのは必至で、高野連はどう考えるのか」(美山氏)

硬式野球部を持つ私立中学は同校だけではないが、全国制覇した以上、「高校野球を見据えた中学野球部の在り方」について、今後の議論を呼びそうだ。

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