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美人双子妹からガチでいじめられていた女芸人

 今年の『R-1ぐらんぷり2017』の決勝戦は、女性芸人が5人で過去最多だった。実力があり、注目されている女芸人が増えた証拠だ。そんななか今春、満を持して地元・関西から上京するのは尼神インター。ヤンキーっぽい渚と、“女版ほんこん”といわれるほどブサイクな誠子の漫才コンビだ。

 すでに、メジャー番組に多数出演。明石家さんまやとんねるず、ウッチャンこと内村光良やダウンタウンと絡んでおり、爪痕をしっかり残している。体を張った企画も恐れない誠子は、“第二の森三中”との呼び声も高い。

 彼女には、双子の妹がいる。26歳の誓子さんと寿子さんだ。2人は芸人仲間が認めるほど美人だが、姉妹格差がエグい。美醜を理由に誠子はいじめられ、無視されていたのだ。そもそも、火種は親。家族から付けられたあだ名は、シュレック。ハリセンボン・近藤春菜が揶揄される、みにくい怪物だ。

 誕生日も、毎年派手にお祝いされた妹と異なり、誠子は3年に一度しか祝われなかった。中・高校のおよそ6年間は、無視されっぱなし。妹たちがたまに話しかけてくる言葉は、「ハズいねん」。関西弁で、恥ずかしいを意味するものだった。「ごはん、できたよ」、「お姉ちゃん」と呼ばれたことがなかったため、周囲には、「お姉ちゃんはいない」を貫いていた。驚くのは、そんな劣悪な姉妹関係を、母が容認していた点だ。

 ツラすぎる幼少期。家族を見返すには、ブスを逆利用した芸人になって、売れることがいちばんだった。その夢をかなえて、07年にコンビ結成。11年に『ABCお笑い新人グランプリ』で第32回新人賞を受賞して、地元でジワジワ頭角を現すと、妹たちの態度が変わった。「俳優に知り合い、おらんの?」、「かっこいい芸人、紹介して」、「私もテレビに出して」と、すり寄ってくるようになったのだ。それでも誠子は、「しゃべってくれてありがとう」と喜んだというから、泥水をすすって生きた人間の感覚は完全に麻痺している。

 昨夏には、売れた芸人の証といえる『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に初出演。本番中に妹に電話をかけて、「今、『アメトーーク!』の収録してんねん」と生報告。司会の雨上がり決死隊・宮迫博之が受話器に出ると、妹は声を変調させて「シュレック、すごい!」とはしゃいでみせた。

 性格が悪すぎる妹。奴隷制度に慣れてしまった誠子。実に理解不能な3人姉妹だが、尼神インターが『M-1グランプリ2017』でメジャー舞台に上がれば、妹はさらに尊敬、逆転現象も夢ではない。

 誠子は、虐げられた人間の希望の星になれるかも…。

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