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ベビーシッター事件 2歳児をあずけた「水商売母」の家庭事情(1)

 インターネットのベビーシッター紹介サイトを通じ、母親が預けた子供が、変わり果てた姿で発見された事件。容疑者の悪質さは当然許されないことだが、一方で巷では“母親の迂闊さ”も指摘されている。どのような背景があったのか。

 神奈川県横浜市磯子区の母親Nさん(22)が、JR新杉田駅前で「山本」と名乗る30代男性に長男の山田龍琥ちゃん(2)と生後8カ月の二男を預けたのは、3月14日午後7時ごろのことだった。
 しかし、2泊3日で帰る予定だったその時間が過ぎても「山本」と連絡が取れないため、16日午後、Nさんが磯子署に通報。17日早朝、捜査員が埼玉県富士見市のマンション3階の一室で龍琥ちゃんの遺体を発見し、二男を保護した。

 翌日に神奈川県警は、2人の傍らにいたベビーシッターの物袋勇治容疑者(26)を、死体遺棄容疑で逮捕している。
 「捜査員が部屋に到着した際、物袋容疑者は慌てた感じもないようだった。彼が浮上したのは、Nさんが昨年からたびたび子供を預けていたこと、さらにNさんが“山本”と名乗る男に子供を預けた1時間後、その“山本”から子供を受け取る姿を横浜駅の防犯カメラが捉えていたからです」(捜査関係者)

 物袋容疑者は捜査員の質問に、「16日に帰す予定だったが、昼過ぎに薬を飲んで寝てしまい、翌朝7時ごろ起きたら亡くなっていた」と死亡への関与を否定しているという。しかし司法解剖の結果、龍琥ちゃんの死因は窒息死、しかも身体に殴られたようなアザが数カ所あったため、警察は殺人事件としても追及している。
 「発見された際、龍虎ちゃんは仰向け、二男はうつ伏せの状態で低体温症にかかっていた。しかも2人が全裸だったこともあり、物袋容疑者に幼児を弄ぶ性向がなかったかどうかも調べる予定です」(前出・捜査関係者)

 物袋容疑者は、磯子区南部の団地で生まれ育った。
 近所の住民が語る。
 「幼いころから大柄で、やや粗暴なところがあるものの、目立たない普通の子でした。時に感情を爆発させ、小学校の花壇をめちゃめちゃにしたことがあります。鍵っ子で、普段は妹と2人、よく階段に腰をかけて母親の帰りを待っていました」

 両親によれば、中学卒業後に調理師専門学校に進み、調理師免許を取得したものの、その道には進まずに派遣社員や配送の職を転々としていたという。
 「作業の手順などを説明するとハイハイと返事はよいが、すぐに忘れ同じ失敗を繰り返す。コンビニのバイトも務まらなかったようだし、配送の仕事をしていたときは事故を二度も起こし、その一度は全損事故だった。あれでは、どんな職場でも厳しい」(仕事場の元同僚)

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