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東電&関電株主総会 大マスコミが報じない場外バトル一部始終

 株主からの「脱原発」提案をあっさり否決した電力各社。筆頭株主の自治体が出席して注目が集まった東京電力と関西電力の総会には、テレビ・新聞が報じないバトルがあった。

 東電の会場、東京・代々木競技場入口付近。6人ほどの外国人が横断幕を出して英語で演説を開始した。
 「株主総会から締め出すなんてひどいじゃないか」
 警備員が止めても演説をし続ける粘りは、すぐに値上げしようとする東電も見習うべき忍耐力だ。
 「彼らは『エテコン』というドイツの環境団体で、美しい緑の地球を守るために貢献した人や企業に『ブループラネット賞』を与えると同時に、利益を優先して地球の環境を破壊した場合には『ブラックプラネット賞』を授けるという活動を行っています。2011年の世界ワースト企業として東京電力を認定したのですが、東電側が表彰式を欠席したので、エテコン代表のアクセル・ケーラー・シュヌラ氏自らトロフィーを授与するため、株主総会のタイミングを狙って来日したのです」(反原発活動家)
 そこそこの反発さえ予定通りで、特に騒動もなく終わった総会。それでも、会場を後にする株主の男性から「スカッとするね」という賞賛の声も聞かれた。

 一方、関電の総会には過去最高の3842人の株主が出席。株主提案が28件と最も多く、時間も5時間半を超える大荒れだった。
 議案審議の終盤、東電管内に住んでいるという高齢の男性株主が質問に立った。
 「私は身体障害者で停電は命にかかわる。昨年、ほかの電力会社からの電力融通を受けて、何とか生命を支えられた。関東地区の住民としてお礼を言いたい」

 物静かな口調に会場が静まる中、何とその株主は大阪市の橋下徹市長批判を始めた。
 「大阪市民が使う電力は、一体どこで生み出されているのか。大株主として関電から受け取っている多くの配当金で、市民の生活を守るためにどういう努力をしたのか。的確な答えがなければ、(橋下市長に)日本の未来は任せられない」

 橋下市長はすでに退席していたため、議長役の森詳介会長は、この質問に対する答弁を橋下市長の代理人である弁護士に求めた。
 「通常、株主から株主に対する不規則発言は却下されるのですがね。代理人を務める弁護士は『質問に悪意を感じる』としながらも、的確に答えていましたよ」(地元紙記者)

 折しも大飯原発再稼動反対のデモに対して「大きな音だね」と無神経に言い放ったのは野田総理。この株主にしても、国民の声を騒音程度にしか思わない原発推進派が仕込んだ“サクラ”なのではないかという疑念が渦巻いたという。

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