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お笑い芸人と芸能界の意外な関係

 広い芸能界では、親子や親せきといった“身内”の双方が売れてしまうことが、ままある。いっぽうで、血がつながっているわけではないが、運命に導かれたかのように、ブレイク前に職場で出会っていたパターンもある。有名なところでは、ますだおかだ・増田英彦と佐々木蔵之介だ。

 増田は関西外国語大学外国語学部卒業後、大手広告代理店の大広に勤務。そこで同期入社だったのが、佐々木だ。しかし、増田は芸人の夢を叶えるために、わずか9か月で退社。およそ2年半務めた佐々木も、役者をめざして会社を辞めた。その後は、互いが芸能界に進んだことは間接的に知っていたが、映画の舞台挨拶で初共演を果たした際は、感慨深かったという。

 中川家・礼二とパンサー・尾形貴弘も、広い意味で元職場仲間だ。ふたりは事務機器・リコーの正社員で、礼二は営業トップ賞の受賞経験があるほどの辣腕営業マン。その支社に商品を卸していたのが、尾形の支社だった。しかし、礼二は大阪府、尾形は宮城県出身のため、ほぼ面識がなく、当時の互いの記憶もゼロに等しいとか。

 元同僚ならぬ、元相方だったという稀有な例が、ゴールデンボンバーのボーカル・鬼龍院翔だ。鬼龍院は、よしもとのタレント養成所・NSCの9期生で、芸人をめざしていた。当時の相方は、しずる・池田一真。コンビ名は、チョコサラミだ。

 しかし、先輩のCOWCOWいわく、「方向性が合わず解散した」らしく、鬼龍院はその後、別の在校生と“やっと笑えたね”を結成。プロをめざしてネタ作りに励んでいたが、NSC卒業と同時にリタイヤ。活動の軸をバンドに切り替え、ネタを書いていた頭脳を作詞・作曲で生かした。苦労の末、紅白出場歌手にのし上がったのだから、たいしたものだ。

 意外性たっぷりの関係性は、まだある。次週は大物芸人、トレンディ俳優、“昼顔”役者などの知られざる真実を明かしていこう。(伊藤由華)

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