神奈川県警少年捜査課と緑署は2月5日、ホテルなどへ女性を派遣する売春クラブ“援助交際デリバリーヘルス(援デリ)”の手口で少女らにわいせつな行為をさせていたとして、児童福祉法違反(児童淫行)容疑で埼玉県所沢市の会社役員の男(35)を逮捕した。
直接の容疑は、別に逮捕された同県川越市の男(21=同法違反で起訴)と共謀し、昨年4月、同市内のホテルで61歳の男性会社員に17歳の少女を引き合わせ売春させたというものだ。
「今回逮捕された男は、風俗店を埼玉県内で経営しており、この援デリ運営で昨年1月から5月までで、わかっているだけでも約1500万円を売り上げていた。テレクラや出会い系サイト、さらに口コミで客を集め、少なくとも15人の14〜17歳の少女に売春させ、中には1人で300人の客の相手をさせられた少女もいる」(捜査関係者)
容疑者らは主に家出中の少女らを集め、徹底的に稼がせていた。
「少女を派遣する際には、客らとの待ち合わせ場所まで“客付け”と称する若い男が少女を送迎していましたが、同時に少女たちの監視も行っていました。サービス料は2時間2万円。そのうち店の取り分が1万円、さらに残りの1万円の大半が客付けに取られた上、“辞めるなら罰金100万円”の脅しがあったのです」(全国紙社会部記者)
少女たちは客付けの男の自宅や“拠点”としていたアパートに住まわされていたが、金もほとんど持たされず、食事もままならない生活を送っていたという。
「昨年10月、神奈川県警は川崎市中原区などを拠点に1億数千万円を荒稼ぎしていた援デリ組織を摘発し、その捜査の過程で今回の件も浮上したのです。今後県警は、金の流れなどを洗い出し、売春防止法違反や職業安定法違反容疑での立件を目指すとのことです」(同)
大人に食い物にされる家出少女が後を絶たない。