浅野忠信や加瀬亮のいる事務所に所属する新井浩文は青森県弘前市出身の31歳。出演作多数の映画界のホープでも、あまり名前が知られてなかった。が、今回主要人物を演じた「BOX 袴田事件 命とは」の初日舞台挨拶で、撮影当初に高橋監督から池脇との関係を聞かれ、「(元恋人で)とっくに別れた」と返したという、このエピソードで主演の萩原聖人よりも目立ってしまった。
窪塚洋介主演の「GO」でデビュー、「血と骨」ではビートたけし演じる金俊平の息子・正雄役を演じ、その後も話題の映画に出演。昨年は「蟹工船」、「劒岳 点の記」「クヒオ大佐」「蘇りの血」ととにかくいっぱい出ていて、現在「BOX 袴田事件 命とは」に加え、「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」(公開中)にも出演している。ちなみに、「パーマネント野ばら」が公開中の池脇千鶴(そんなに太ってない!)とは「ジョゼと虎と魚たち」で共演、そこで意気投合したようだ。
イケメン過ぎない所が常に作品にリアリティを与え、不思議な魅力がある新井浩文。強面ながらも普段は気さくで陽気な人柄、趣味はオンライン・ゲームと酒という親しみやすさだ。映画で色男を演じる事は少ないが、きっとモテるだろう。実力は保証済みで、役によっては主演もありうる、この先有望な俳優だ。
永遠の少女に見えた池脇千鶴も、もう20代後半。恋も経験して急にたくましくなったように見えるが、男を見る目は悪くないようだ。(コアラみどり)