8日に行われた巨人との一戦で決めた2盗塁を含め、今シーズンの山田はここまで7つの盗塁を記録。開幕からまだ9試合しか消化していないにもかかわらず、早くも昨年の半分に当たる盗塁数を稼いでおり、さらにその成功率は現在100%である。
今季からチームに加わっている河田雄祐外野守備走塁コーチの教えもあるのか、シーズン換算だと「112」という恐るべきハイペースで盗塁を量産している山田。もちろんペースは落ちることもあるだろうが、仮にこのまま「112」に到達すれば、盗塁に関する3つの記録を塗り替えることになる。
1つ目の記録は2004年に赤星憲広(当時阪神)が記録した“平成最多盗塁記録”の64個。2003年から2005年にかけて赤星は3年連続で60盗塁以上をマークしたが、この中で最も数が多いのが「64」だ。ちなみに、平成のプロ野球で赤星以外に60盗塁以上を記録した選手は1997年の松井稼頭央(西武、62個)と2011年の本多雄一(ソフトバンク、60個)の2名しかいない。
次の記録は1983年に松本匡史(巨人)が達成した“セ・リーグ最多盗塁記録”の76個。現役時代は“青い稲妻”という愛称で親しまれた韋駄天が残したこの記録は、達成から30年以上経つ現在も破られていない。
そして最後の記録は言わずもがな、1972年に福本豊(阪急)が打ち立てた“球界史上最多盗塁記録”の106個である。当時と違い投手のクイックモーションが確立した現代では、この記録は未来永劫更新することが不可能な“アンタッチャブルレコード”であるとも言われている。
果たしてこれらの記録の更新はなるのか。今後の山田にも要注目だ。