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目指すはアクション女優 長澤奈央 独占インタビュー

 競争の激しい芸能界で、このところめきめき頭角を現し、輝いている女優がいる。テレビに舞台に、そして映画に次々出演している長澤奈央だ。3月だけでも3本の出演映画が公開され、4月12日からは「クレーマー case1」が公開される売れっ子だ。

 この作品は、企業の製品に対し、不当ないいがかりをつけ、電話などで繰り返し脅したりしてその企業に打撃を与えようとする「クレーマー」と、その苦情処理係の苦悩を描くもの。
 長澤奈央くんは、主演の柏原収史と同じ苦情処理係を演じている。
 子供のころから、女優になるのが夢だったというから、高校を卒業してすぐこの世界に飛び込んだ一途さには、根性があるとみた。
 「入ったらすぐに仕事があるとばかり思っていました」と、屈託のない笑顔はとってもナチュラルだ。
 女優になるため、演技はもちろん日本舞踊やアクションもみっちり練習させられたという。
 「クレーマー」について聞くと、「役が身近なOLだったので演じやすかった。でも、この作品(クレーマー)は、できあがったあと、怖くてまともにみられなかったんです。本当にありうるストーリーだから、人間が怖くなりました」。
 金子大志監督については「やさしくて、丁寧に教えてくれてとてもやりやすかったです。今までと違うキャラでしたが、監督とディスカッションしてキャラを大切に演じるようにしました」。
 柏原収史についても「一緒に仕事をさせていただくのは三度目でしたが、きさくでマメで面白い人です」。その言い方にはちっとも嫌味がなく、きちんと先輩を立てる常識人とみた。
 これまでテレビドラマにもたくさん出演しているがNHKの時代劇「御宿かわせみ」に出演していることにはびっくり。聞けば時代劇は大好きだという。
 「時代劇には憧れています。だからもっと時代劇に出てみたいですね」
 でも、やりたいのはやはりテレビより映画だという。
 「もちろんテレビドラマにも愛情はあります。映画は組み立てる時間が長いですが、でも、やはり大きなスクリーンで見て欲しいから映画が好き!」
 女優になりたいと思った原点が、子供のころ映画を見たからだというから当然だろう。その映画とは、熊井啓監督の名作「愛する」(1997)だそうだ。ハンセン病がテーマのヒューマン・ドラマで、これを見て子供心(?)にもショックだったらしい。女優の道へ目覚めさせてくれた作品だ。
 「映画というのは明るいものだとばかり思っていました。そのイメージを壊してくれた映画だったんです。全部は理解できなかったけれど、切ない思い、人に与える悲しい感情がすごく心に残りました。昔の作品にはいいものがあって、とても好きですね」
 特技は書道五段。この取り合わせにもびっくり。小学校からピアノと書道を習わされたが、ピアノはさっさと諦めたものの、書道は自分と向き合えるところが好きでずっと続けられたのだという。それにしてもスタイル抜群の今ふう現代っ子と書道とはどうしても結びつかない。
 さらに驚いたのは、意外なことにこれからはアクションをやりたのだという。
 「いま、女性で本格的な立ち回りをやれる人がいないでしょう。だからアクション女優になりたいんです」

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