長谷川氏は5月2日に行われた講演で、江戸時代の被差別民について「士農工商の下に、人間以下の存在がいる」などの言葉を使った上で、「当然、乱暴なども働く」「プロなんだから、犯罪の」と発言。この内容が5月15日に動画でインターネットに投稿され、部落解放同盟が内容を把握し維新の会に「発言は『部落は怖い』『犯罪集団』などの差別意識を助長する行為」と抗議をしていた。
すると、長谷川氏は22日にブログを更新。
《江戸時代を含めた中世・近世の身分制度について、きちんとした知識を有しないにもかかわらず、安易に「一部の身分の被差別者を犯罪集団だった」と言及したことは、「差別の助長」「差別の再生産」を聴衆の皆さんにもたらす弁解の余地のない差別発言です。私自身の「潜在意識にある予断と偏見」「人権意識の欠如」「差別問題解決へ向けた自覚の欠如」に起因する、とんでもない発言です。人間としてあってはならないことを犯してしまい、慙愧の念に堪えません。この発言を全面的に謝罪するとともに、完全撤回させてください》
などとつづって全面謝罪した。しかし、ネットからの批判はやまず、長谷川氏のツイッターアカウントには批判の声が殺到。
《貴方の発言をいつも、反感をもって注目しています。最近でも今回の差別発言、先の戦争発言に対しての軽はずみな擁護論 言論の自由は当然ですが。何て正直な人だと察しますが、しかし国会議員になろうとしている人の識見ではありません。今一度自分を見つめ直す時間を作ることをオススメします》
《もう政治家を目指すことは辞めて下さい。貴方には無理です》
《今さら? 遅い遅い。周りからも前々から指摘あったでしょ? それをまともに向き合わなかったあなたに絶対的な落ち度がある》
などというストレートな批判に加え、長谷川氏が謝罪する前にツイッターに投稿していた、
《【注意】自由同和会の方からご連絡を頂戴しました。「選挙前のせいか悪意ある編集が出回っているようです。どうかご注意を」とのこと。本当にお気遣いに感謝。僕の講演は90分です。引用元も示さず、無断で前後を切り取りしアップする行為・それらを拡散する行為は明確に犯罪行為ですのでご注意を》
このツイートを引用して、
《つい2日前に、こんな脅しとも思えるツイートをしていましたよね。こんなに短期間に180度、考え(主張)を変えちゃうって、定見が必要な国会議員に適していないのでは》
などと長谷川氏にブーメランが刺さる投稿も見られた。
しかも、炎上は維新の会にも飛び火している。長谷川氏の処分が「公認取り消し」ではなく、「当面公認停止」であることから、
《公認停止って何やねん! 知らん間に公認になってるなんてことはないですよね》
《停止っていうのはまた進み出すまで止まってるという意味。中止ではないからね、ほとぼり冷めたら、また、公認するって維新は言ってるんだ》
《え、停止?? 取り消しじゃないのね。選挙の公示直前に、また公認するかもしれないので、まだまだ気は抜けません》
《公認って「停止」できるもんなんですね。しかも「当面」「停止」》
などと処分の不可解さを指摘する声が目立つ。
維新の松井一郎代表は22日に「全くかばう余地なしの発言だった」と断罪したが、果たして長谷川氏は選挙に出てくるのか? 要注目だ。