初回(9月29日)は、前作の「花子とアン」(吉高由里子主演)と同じ21.8%と好スタート。第1週(同29日〜10月4日)の週間平均視聴率は21.3%だった。
その後も、週間平均視聴率は第2週(同6日〜11日)=20.6%、第3週(同13日〜18日)=20.6%、第4週(同20日〜25日)=20.9%、第5週(同27日〜11月1日)=20.0%、第6週(同3日〜8日)=20.3%と、6週連続で20%超えを維持している。
ここまでの数字の推移を見ると、全話平均視聴率で22%を超えた「花子とアン」(22.6%)、13年後期の「ごちそうさん」(杏主演=22.4%)ほどではないものの、安定した好視聴率をマークしており、13年前期の「あまちゃん」(能年玲奈主演)の全話平均視聴率20.6%超えを射程圏に入れている。
ヒロインは朝ドラ史上初の外国人。しかも、日本では無名の米女優、シャーロット・ケイト・フォックスとあって、不安視もされたが、その真摯な演技が視聴者に受け入れられた格好。
かつて、朝ドラは視聴率20%を超えるのが当たり前だったが、03年後期の「てるてる家族」(石原さとみ主演)で18.9%と20%割れ。以降、低迷期が続き、09年後期の「ウエルかめ」(倉科カナ主演)では13.5%まで落ち込んだ。
しかし、放送時間が午前8時15分から8時に変更となった10年後期の「ゲゲゲの女房」(松下奈緒主演)から上昇傾向に転じ、12年前期の「梅ちゃん先生」(堀北真希主演)では9年ぶりに20%超え(20.7%)を果たした。
12年後期の「純と愛」(夏菜主演)は17.1%と低調だったが、「あまちゃん」以降は3作連続で20%を超え、「花子とアン」は02年前期の「さくら」(高野志穂主演=23.3%)以来の高水準となった。
近年の数字を見るかぎり、放送時間変更が功を奏し、すっかり視聴者に朝ドラを見る視聴習慣が定着したと見ていいだろう。もちろん、作品がいいことが前提だ。
(坂本太郎)