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男女関係の逆転も示すストーカー件数増加

 昨年に全国の警察が被害者からの相談などで認知したストーカー事案が、前年比5302件増(96.3%増)の1万9920件で、統計を取り始めて以来、過去最多となった。
 警察庁によると、ストーカー規制法に基づく警告は前年比77%増の2284件、禁止命令は25%増の69件、摘発は71%増の351件。問題なのは、ストーカー事件をストーカー規制法以外で摘発した最も悪質な事案の増加。殺人は3件にとどまったものの、脅迫が前年比2倍以上、住居侵入が116増%、傷害は102%増、暴行が127%増となったのだ。
 「脅迫容疑での摘発が大きく増加したことについて警察は、『殺人などの重大被害の発生前に警察が積極的に加害者の行為を摘発したため』と分析しています。4月からは、ストーカー事件などで保護観察が付いた執行猶予者について、警察と保護観察所で情報を共有する制度が開始された。これまでの状況を踏まえ、さらなる事件の発生が危惧される場合には、検察庁を通じて執行猶予取り消しを裁判所に請求することもあるそうです」(社会部記者)

 ジャーナリストの大谷昭宏氏も警察の対応について、「件数が増えたのは事件が急に増えたのではなく、逗子などでの不手際による殺人事件への反省から、積極的に出たため」とし、昨今の男女関係についても指摘する。
 「本来、男女間のことは本人同士が話し合って解決すべきですが、成熟していない大人が増えた。とりわけ男性について言えば、女性との付き合いが下手で、愛の育み方を知らない人が少なくない。一方、女性は引く手あまたで奔放に男性と付き合う。そんな中、男性は猛烈に嫉妬心を掻き立てられるんです。要するに、男女間の力関係が逆転したということです」

 今後も数字は増えそうだ。

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