光コラボとは、NTT東西からフレッツ光などの提供を受けた事業者が、自社のサービスなどを組み合わせて客に提供するモデル。フレッツ光を利用中の人ならば“お客様ID”や“ひかり電話番号”はそのままで、サービスを切り替えられる(転用)のが特徴。また、回線業者とプロバイダが一体化するので、支払いが簡単になることや事業者による独自サービスを受けられるというメリットがある。
一見、お得に見える光コラボだが、自分が現在契約しているプランなどをよく見直してからでないと、逆に損する場合もあるので、注意が必要だ。
「最近、電話による勧誘が急増していて、料金が安くなると信じて契約した結果、高額な契約解除料(違約金)を請求されたり、複数のオプションを付けられて、逆に支払いが高くなってしまうなどのトラブルが続出しています。全国の消費生活相談窓口には1万件を超える相談が寄せられていて、そのうち、約半数が60代以上の方となっています」(IT系ジャーナリスト)
都内に住むKさん(62歳)は、光コラボ事業者から電話勧誘を受けた1人。電話口で「工事不要で料金が安くなる」とメリットばかりを強調され、また、「NTTの設備を“そのまま”利用する」と言われたことから、すっかり信用して契約してしまったという。しかし、その後、メールアドレスが変更になったことや、入った記憶のないオプション料が追加されていたこと、さらには、違約金の請求などがあり、結果的に多額の料金を請求されてしまったという。
「トラブルを未然に防ぐには“転用承諾番号”の取得をお願いする勧誘電話に注意してください。また、高額な契約解除料が請求される場合があるので、契約内容が分かりづらいと思ったら、書面での説明を求めた方がいいでしょう。“光コラボ=安い”とは限りません。自分が本当に得するのか、よく考えてから契約することが大切です」(同・ジャーナリスト)
悪質な業者は、回線契約に関して知識の乏しい、主に高齢者を狙って電話勧誘している。高齢になる親と別居している人は、悪質業者の勧誘に騙されないように、事前に連絡を取り合うなど、注意を怠らないようにしたい。