発表によると、波容疑者らは06年に全国7カ所で開催された説明会で、商品販売による利益は出ていないのに、「数十億の売り上げがある」などと虚偽の説明をして、6人から「L&G協力金」名目で1億1800万円をだまし取った疑い。波容疑者は「だますつもりはなかった」と容疑を否認しているという。
「警視庁は、同社が00年7月の時点で事実上破綻していたと認定。同社幹部が経営破綻を認識しながら、それ以降に約3万7000人から約1260億円を集めたとみている。詐欺事件史上では、豊田商事事件、八葉グループ事件に次ぐ大型詐欺事件」(社会部記者)
出資金集めにひと役買っていたのが、波容疑者らと親交があり、広告塔として活躍した芸能人だった。
「06年6月には両国国技館でL&Gのコンサートがあり、細川たかしが出演。細川の同社のコンサート出演数は約50回でダントツだった。細川が芸能界の“窓口”となってキム・ヨンジャ、小林旭、坂本冬美、瀬川瑛子、千昌夫、錦野旦、松崎しげるらが出演。細川は多い時には約1000万円ギャラをもらっていた」(週刊誌記者)
7日付の毎日新聞によると、被害対策弁護団は07年12月と昨年4月の2回、30人の歌手やタレントに事実関係を確認する照会文書を送付。その結果、17人から回答があり、歌手5人とタレント3人の8人が報酬を受け取ったと答えている。
昨年5月には、細川は大学教授ら3人とともに、「被害拡大に関与した」として、同社の被害対策弁護団から計約4500万円の阻害賠償を求めて、東京地裁に提訴されている。
「波容疑者が逮捕されたことで、今後、新たな訴訟を起こされることはほぼ確実。細川以外の芸能人も訴えられる可能性がある。事件の影響で、細川は昨秋以降、まともな仕事がないし、ほとぼりが冷めるまでは、被害者感情に考慮してテレビ局は使えない」(先の社会部記者)
では、細川のおかげで“とばっちり”を食った形になった芸能人はどうか?
「どのタレントも、訴えられたら、その時点でかなり厳しい状況に追い込まれる」(芸能ライター)
事件の余波は確実に芸能界にも広がりそうだ。