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メタボ改善・若返りの可能性も秘める 無理なくできる「空腹」健康法のススメ(2)

 では「お腹一杯」に飲食するとどうなるのか。その答えは、体内に内臓脂肪が多く溜まり、暑さ寒さに関係なく一年中、内臓脂肪を燃焼し続けなければならなくなる。
 電車の中で、冬でも大汗をかいているメタボ型の人を見かけるが、こうした人は、一生懸命の内臓脂肪を燃やしている最中と見ることができる。
 「更年期の女性が、熱くもないのにカーッとのぼせて汗をかくのも、体が男性化して内臓脂肪を燃やすからです。とにかく、余分な内臓脂肪を溜め込んでいる人は、季節を問わずしょっちゅう汗をかきます」(専門医)

 人体には、素晴らしい機能が存在する。最近、「免疫」という言葉がよく使われる。文字通り、「疫=病」を免れるために、体に備わった能力を指す。簡単に言えば、我々の体の血液の中を自由に泳ぎ回る「白血球」というアメーバのような単細胞生物が存在し、これが「食べない健康法」の大きな役割を担うのだ。
 都内で総合医療クリニックを営む医学博士・久富茂樹院長が説明する。
 「私たちがお腹一杯に飲食すると、食物中の栄養素が胃腸から血液に吸収され、血液中の栄養状態も良くなる。すると、それを食べた白血球も満腹になり、外からバイ菌やアレルゲンが侵入したり体内で癌細胞が発生しても、満腹で食べようとしない。つまり、免疫力が落ちるのです。ですが、逆に空腹のときは血液中の栄養状態も低下してしまい、白血球もそれに伴い十分に栄養を摂れず空腹状態になるわけです。すると白血球は、血液の中に蔓延するバイ菌やアレルゲン、癌細胞を貪食しはじめ、処理能力も高まり免疫力が増強する。人間も動物も、病気をすると食欲が無くなるのは、白血球の力を強めて病気を治そうとする原理が働くからなのです」

 つまり、日頃から「腹八分目」に食べて、少し空腹を感じるくらいの水準で過ごすと病気になりにくいし、健康肌にもなり若返る。逆に腹一杯に食べて腹十二分の状態が続くと、ありとあらゆる病気に掛かりやすくなるというわけだ。
 医療文献によると、米国ボルチモアにある国立老化研究所では、回虫からサルまでの動物実験をし、 「カロリーの摂取を抑えると長生きする」という結論を得ており、「摂取カロリーを60%に抑えると、寿命は50%伸びる」こともわかっている。

 また、米カリフォルニア大学・リバーサイド校のスティーブン・スピンドラー教授も、マウスを使った実験で低カロリー食で飼育した老齢と若いマウスを調べたところ、遺伝子の変化によって、いずれも老化の進行が抑えられ寿命が延びたことを証明。「人間の高齢者にも適用できるはず」としている。
 「少食に、といっても、最初から“1日1食”はきついでしょう。まず“1日2食〜3食にして、体重が増えたら1日1食〜2食”の生活にする。そうやって微調整を繰り返すうち、体重維持に必要な食事量を自然に体が覚えます。それには半年ぐらいかかり、7〜8カ月で、無意識のうちに“1日1食”も可能になります」(前出・久富院長)

 そうなると、炭水化物に気を付けながら、お酒も自由、好きな肉類も十分堪能できるようになるというのだ。

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