CLOSE
トップ > 社会 > 北朝鮮空爆はダミー 金正恩の寝首を掻く2人の側近クーデター(1)

北朝鮮空爆はダミー 金正恩の寝首を掻く2人の側近クーデター(1)

 「4月16日朝のミサイル発射後の爆発は、米軍がサイバー攻撃した可能性があります。4月5日の失敗もそうかもしれません。3月に数秒で大破した中距離弾道ミサイルについて、米ニューヨーク・タイムズ紙や英デイリー・テレグラフ紙は『米国がサイバー攻撃を実施か』と報じています。いずれにせよ、米軍は北攻撃に入る前に、有人または無人の“電子撹乱機”を飛ばして妨害電波を送るはずです。これは北朝鮮の有線や無線、パソコンなど、ほぼすべてのネットワークを麻痺させる能力がある。それらの始末は1〜2時間で終わるでしょう。結果的に、指揮命令系統を遮断し、命令が届かなくなるようにすれば、ミサイルシステムも制御不能になります。こうして反撃能力を遮断してから攻撃を開始するわけです」(軍事アナリスト)

 ちょうど訪韓中だった米ペンス副大統領は今回のミサイル発射について「予想していたことで驚かない」と説明。軍事的なものを含め、幅広い選択肢を準備していると話した。
 すでに、トランプ大統領はセカンダリー・サンクション(二次的制裁)を実行し、対北朝鮮圧力を強めているという。
 「米国は、中国遼寧省の丹東市と瀋陽市にある北朝鮮の銀行や、北にミサイル部品など国連制裁決議に違反して輸出していた中国系商社に制裁を加えています。しかも、在米中国系銀行の口座にある北朝鮮の資産を凍結したり、取引停止など強い処分を含めての制裁を準備中です。こうした動きに先立って、北のエージェントの疑いが濃厚なロシアやキューバ、ベトナムの商社などにも制裁を加えています。中国も北京-平壌間の定期便を17日から一時的に停止させた他、北の石炭タンカーを追い返し始めました。中国が本気で金正恩政権を崩壊させようとすれば2、3年もかかりません。北朝鮮とのあらゆる貿易を中止し、中朝国境を封鎖すればいい。ただ、今となっては、北朝鮮の核ミサイル開発は待ったなしの状況であり、それほど待てないのが現状でしょう」(国際ジャーナリスト)
 とはいえ、軍事的なオプションの選択は怪しくなっている。ロシアがバックに控えるシリアへの空爆で同国政府と全面対決となった場合、少なくとも今年いっぱいは、IS(イスラム国)も含めてシリア問題にかかりきりになるため、「北への空爆は遠のいたのではないか」という見方が浮上しているのだ。

 トランプ大統領やティラーソン国務長官が声高に言う“中国が協力しなければ米国だけで行動する”を、どう解すべきか――。これは話し合いによる解決か、軍事行動による解決なのか。世界の目は軍事行動に向いているが、米国はいずれとも断言していない。
 「米国の外交をつかさどるティラーソン国務長官では、究極の外交政策である“戦争”は無理だろうといわれています。つい昨年まで、エクソンモービル社の会長兼最高経営責任者だったわけですから外交のプロではないし、そもそも国際関係を学んだ経歴もありません。連邦議会の一員として、外交や安全保障の現場に関与していたわけでもないのです。すべての意味でド素人なのです」(同)

 幅広い選択肢の中でも煽情的に報じられる『金正恩斬首作戦』については、8チームから成る特殊部隊シールズの「チーム5」が韓国に常駐しているし、「チーム6」も原子力潜水艦に潜み北に向かっている。
 「斬首作戦といっても困難が伴います。米軍はまず正恩がどこに潜んでいるのかを特定しなければなりません。イラク戦争のとき、第一撃でフセイン大統領を殺害するはずだったが失敗し、拘束まで1年9カ月を要しましたし、アルカーイダの指導者ウサーマ・ビン・ラーディンの殺害にしても、9・11テロから約10年という長期間を浪費しており、米軍側も犠牲者を多く出しています」(軍事ジャーナリスト)

 核施設およびミサイル基地爆撃破壊や、米韓連合軍による平壌陥落を目指した軍事作戦『5027』をトランプ政権が描いているとすれば、米空母カール・ビンソンとロナルド・レーガンの2打撃群では“不足”だろう。イラク攻撃では6打撃群も動員していることからすると“本気度”は低いのではないか。

社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ