そもそも人間は、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太り、下回れば痩せる。つまり、カロリーを制限することで痩せることができるようにできている。
しかし、やみくもにカロリー制限をして痩せると、体に不調が出たり、肌がボロボロになるなど健康的に痩せることはできない。
健康的にダイエットをするためには、カロリー制限をしながら栄養バランスのよいものを摂取することが大切だ。
では、迷ったとき、メニュー選びはどうすればいいのか。
《ラーメン店「つけ麺VSラーメン」》
一般的につけ麺はラーメンよりカロリーが高い傾向にある。なぜかと言えば、つけ麺のスープの方が、麺に絡みやすいように背脂やラー油などを多用するからだ。では、塩、醤油、味噌ラーメンにカロリーの違いはあるのだろうか。
味噌ラーメンは油で炒めてから作る類いの場合はカロリーが高くなる。また濃い味のラーメンには油が多く含まれているので、あっさり系のラーメンを選んだ方がカロリーは抑えられる。
味以外にもスープを飲み干さないことが、ダイエッターにとって必須。ラーメンスープには塩分と油がたっぷりと含まれているからだ。
付け合わせも工夫するべきだ。ラーメン単品は炭水化物中心の食事になってしまうので、野菜などのトッピングを追加するとよい。最近では「1日分の野菜350グラムが摂れる」と健康に配慮したメニューを出している店もある。
《スパゲティー「ペスカトーレVSミートソース」》
カルボナーラのような生クリーム系スパゲティーよりもトマト系の方がカロリーは低くなる。どちらもトマト系だが、ミートソースはひき肉と油がメインになるのに比べ、ペスカトーレはアサリやムール貝、エビなどの魚介が入っている。鉄やビタミンB12などの栄養が摂れるので、カロリーも低めのペスカトーレの方がよい。
《カレー屋「普通のカレーVSスープカレー」》
カレールーには多くの油脂が含まれるため、選ぶのであればサラサラしたスープカレーの方がよい。そして、カレーはトッピングによってカロリーが増えやすいメニューであることも忘れてはならない。例えば、カツカレーが食べたいなら、メンチカツやロースカツよりもヒレカツを選んだ方が、タンパク質を多く摂取でき、脂質を抑えることができる。
《ファストフード「ビッグマックVS牛丼特盛」》
ビックマックはパンが真ん中に1枚追加されているのに加え、クリーミーなソースも特徴なので、糖質と脂質の摂り過ぎとなってしまう。さらにハンバーガーはフライドポテトやジュースなどのサイドメニューをついつい注文してしまい、どんどんカロリーがアップしてしまうので、この三拍子は避けた方が賢明だ。
牛丼店であれば、味噌汁やサラダを摂ることができるサイドメニューが充実しているので、バーガーショップより栄養バランスがよい。
《定食屋「親子丼 vs 海鮮丼」》
カツ丼や天丼に比べれば、どちらもカロリーは低めだが、よりタンパク質が多く低脂質なのは海鮮丼だ。しかし、丼物はどうしてもご飯の量が多いので、少なめにしてもらうべきだ。
《蕎麦屋「そばVSうどん」》
茹でた同じ100グラムで両者のカロリーを比較すると、うどんは105キロカロリー、そばは132キロカロリーとそばの方がカロリーは高いが、1人前で出てくる量はそばの方が少ないため、「かけうどん」と「かけそば」で比較すると、どちらも230キロカロリー前後とほぼ同じ。しかし、そばの方がヘルシーなイメージがあるのは、ビタミンB群や食物繊維など代謝を促す成分が多く含まれているからだ。
また、うどんの原材料である小麦粉は消化が早いので血糖値が早く上がりやすい。血糖値のコントロールを考えている向きには、うどんよりもそばがお勧めだ。
麺類はどうしても炭水化物が中心となり、タンパク質や野菜が不足するので、鴨南蛮そばや山菜そば、おろしそば、肉そば、きつねそばなど、トッピングが多いメニューを選ぶようにするとよい。そして一緒にオーダーしがちな「ミニ丼セット」やいなり寿司、おにぎりのセットは、炭水化物の重ね食べになり、糖質の摂り過ぎにつながるのでやめよう。
《居酒屋「刺身定食vs焼き魚定食」》
定食はメインが肉系よりも魚貝系を選ぶべきだ。魚の良質な脂は、煮たり焼いたりすることで流れ出てしまうので、焼き魚よりも刺身がベターだ。ただ、魚の種類によっても摂れる栄養素が違うので、どちらかに偏らずにさまざまな種類の魚を食べることを1週間単位で意識した方がよい。
来年こそ意識してメタボ体型から脱却しよう。