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リオ五輪後の今が危ない! 『ジカ熱ウイルス』日本拡散の恐怖

 全世界へ“ジカ熱ウイルス”が拡散する可能性が危惧されている。オリンピックが閉幕し、ブラジルへ出掛けていた人が帰国する日本のこれからが心配だ。

 中南米を中心に感染が広がるジカ熱ウイルスの猛威が止まらない。厚労省の発表によれば、今年6月に中南米から帰国した30代男性が日本では7人目(昨年5月以降)のジカ熱と診断され、8月4日現在で55の国や地域で感染が確認されているという。

 「リオ五輪の後、ジカ熱ウイルスは世界各地へ爆発的に拡散するかもしれません。日本も決して他人事ではないのです」
 こう警告するのは、世田谷井上病院理事長の井上毅一氏だ。
 「主に蚊を媒介として感染するジカ熱ウイルスには、今のところ、これといった治療法がない。厚労省はあまり心配していないようだが、ブラジルへ出掛けていた人が帰国するこれからが大変です。大人は症状が分かりにくく、知らないうちに感染していた女性が小頭症の子供を出産するリスクが知られていますが、とりわけ貧血状態の人もなりやすい。体力が落ちているため感染しやすいからです」(井上氏)

 蚊に加え、ウイルスは性交渉でも感染することが判明している。
 「リオ五輪の選手村では、45万個ものコンドームが配布されていましたが、国によっては毎晩乱交状態だったという話もある。感染した選手が帰国し、自国で一般人にもバラ撒けば、さらに深刻な問題となる」(スポーツ紙記者)

 さらにここへ来て、マウスを使った米研究グループの実験により、脳へも感染し、成人が脳炎や記憶障害などの症状を引き起こす可能性もあることが分かったというから不気味だ。
 「仏パスツール研究所は、ジカ熱ウイルスがギラン・バレー症候群を引き起こす可能性があるという研究結果を発表している。ギラン・バレー症候群は、筋肉を動かす運動神経に障害が生じて手足に力が入らなくなり、思うように動かせなくなる難病。2013〜2014年にジカ熱が大流行した仏領ポリネシアでは、総人口約25万人中42人が発症しているのです」(健康ライター)

 通常は10万人あたり1〜2人程度とされている病だけに、発症率としては非常に高く、関連性が疑われているのだ。
 「日本で主に生息する蚊のヒトスジシマカは、温暖化により活動期間が延び、10月下旬まで生息するとされる。外国人観光客が急増する今、パンデミック状態になる危険性は十分あります」(同)

 「ヒトスジシマカ」は一筋縄ではいかない。

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