堺といえば、ドラマ『半沢直樹』(TBS)や『リーガルハイ』(フジ)などの大ヒットで民放キー局では3本の指に入る人気俳優。キャスティングできれば中身は問わずに企画が通るといわれる、最年少の大御所俳優なのだ。当然、出演料もうなぎ上りだった。
「『半沢直樹』は一本、180万円〜、『リーガルハイ2』は200万円〜。CM出演料も1本、最低5000万円〜。しかも、この出演料はのびしろが十二分にある最低価格です」(制作関係者)
では、民放関係者の度肝を抜いたNHKは、飛ぶ鳥を落とす勢いの堺にいくらの金額を提示したのか。
「ズバリ、一本70万円〜とされています。ただ、この金額は民放に比べたら確かに激安ですが、NHKにしてみれば中堅クラスの扱いです」(事情通)
NHKの出演料の基準は、貢献度とキャリアを元に算出される。堺の場合、NHKでのドラマ出演は、脇役で8本、主演となると『真田丸』で僅か2本目。
「このキャリアだと、70万円〜は適正な額。NHKの場合、主役と脇役はしっかり区別されていて、本数よりも主役の本数が問われるといっても過言ではない。もっとも、本数をこなさなければ主演の話も来ませんが…」(放送作家)
この額の話を聞いて地団駄を踏んで口惜しがっているのがTBSだ。
「そりゃ当然です。『半沢直樹』の続編に至っては一本400万円〜。しかも、消費税別とまで譲歩した。結論を言えば、TBSよりNHKを選択したということですからね」(関係者)
気になるのは、その堺サイドの戦略だ。TBSとの関係がギクシャクするばかりか、ギャラが約6分の1以下になってもNHKを選んだ理由とは何だったのか。
「一番は、NHKのドラマ制作のクオリティーの高さを堺が認めていること。二つ目は、人気脚本家の三谷幸喜と再び仕事ができること。つまり、目先の出演料よりも俳優としての満足感を優先させた結果です」(関係者)
ところが、出演料に関しては意外な盲点もある。
「NHKBSは番組一本として数えられるんです。また、色々なチャンネルで大河が再放送されれば、その度に30%の放映権料が入ってくる。NHKは世界中で放映していますし、必ずDVD化もされる。これらを均していくと、最終的な金額は一本あたり300万円〜にはなるのでは」(関係者)
早くも真田幸村を彷彿させるしたたかさを見せた堺。今後問われるのは視聴率だけだ。