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フジMHDのディノスとセシールが合併 大型通販会社の誕生が遅れた本当の理由

 通販大手ディノスとセシールが7月1日付でやっと正式に合併する。
 事業再編を急ぐフジ・メディア・ホールディングス(フジMHD)傘下の通販事業2社が、2社持ち株会社(フジ・ダイレクト・マーケッティングス)とともに合併することを決めた。
 ディノスはもともとフジサンケイグループの1社。セシールはライブドアマーケティングス傘下の1社で、'09年にフジMHDが、持ち株会社を通じてTOBを実施し、グループ入りさせた。
 合併後の会社名は『株式会社ディノス・セシール』で、売上げは前期分によるとディノス597億円、セシール592億円で計1190億円程度になる見込み。ニッセンや千趣会などと肩を並べる大型通販会社の誕生となる。

 では、なぜ合併が遅れたのか。
 まず、合併に手をつける前に、ニッポン放送など基幹会社のテコ入れが急がれたことが挙げられる。
 また、ディノスの業績が悪化していたことや、双方の本社の位置が違いすぎたこともあろう。
 ディノスは東京・中野だが、セシールは香川県高松市にある。合併となると本社の東京移転も取りざたされ、700人の従業員の移動をどうするかなどでもめていたようだ。
 結局、セシールは本社を高松のままとし、香川県さぬき市にある同社の物流拠点『志度ロジスティクスセンター』なども残すという。

 さらに大きな課題だったカタログなどの制作・発行や通販サイトの運営なども当面は別々におこなう模様。合併後も性急な業務統合は行わず、2本社体制をとる方針のようだ。
 「フジMHDはこれで放送、不動産、通販の3大事業を軸にした一大メディアコングロマリットに王手をかけた。あとは産経新聞を傘下入りさせるだけです」(フジ関係者)

 グループのドン・日枝久会長の高笑いが聞こえてくるようだ。

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