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「おぐらが斬る!」性犯罪から子どもを守る「日本版DBS」とは何か

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性障害専門医療センター代表の福井裕輝氏によると「教職員の10%程度は小児性愛だと予測している」という。先生の10人1人が、小児性愛者かも知れないというのだ。

小児性愛者の性の対象は女の子に限らない。ジャニー喜多川氏も小児性愛者であった。

さらに福井裕輝氏がいうには「小児性愛者の中には、子どものいる所の仕事に就く、近づいていくという者が多数いて、塾講師や養護施設、さらにボランティア活動などという形で子どもに接近する」のだそうだ。

そう聞くと、安心して子どもを学校や塾に預けられなくなってしまいそうだ。

こども家庭庁の有識者会議は5日、性犯罪から子どもを守るため「日本版DBS」の報告書を取りまとめた。

「日本版DBS」は、保育所や学校など、子どもと接する職場で働く人に性犯罪歴がないことの証明を求めるものだという。

DBSとは英国の「ディスクロージャー・アンド・バーリング・サービス」(前歴開示・前歴者就業制限機構)の略称で、2012年にできたもので、日本版は英国のものを参考にしているという。

例えば英国では学校。保育所・学童クラブのような子どもと接する職場では、毎年「犯罪歴証明書」を提出している。雇う側も子どもへの性犯罪歴があるものを雇うと罪に問われるらしい。

こども家庭庁では秋の臨時国会で「日本版DBS」創設を盛り込んだ法案の提出を目指している。

「犯罪白書」によると、子どもへのわいせつ事件を起こした者の再犯率は1回目だと約10%、2回以上だと84.6%と驚くほど高い。しかしわいせつ事件を起こし逮捕された教員は、3年で復職可能だという。

他にもわいせつ事件で懲戒免職された教員でも、保育所では働けるのだという。これは文部科学省管轄の学校と、厚生労働省管轄の保育所では規制がかけられない縦割り行政の問題があるからだ。

現在の法制度では教員などを採用するときに、問題のない人物かどうか確認する方法がないらしい。

この「日本版DBS」の法案が採用されると、公的な学校や保育園は確認義務をすることができるとして、民間業者である塾やスイミングスクール、ダンス教室、空手道場などは任意とすることが検討されている。

報道によると、自主的に確認した事業者は国が認定し公表するという案がでており、そうなると塾などでもDBSを行っている業者かそうでないかを、選べるようになるという。

現在の懸念点として「情報漏洩のリスク」や「更生した性犯罪歴のある人の社会復帰や、憲法の職業選択の自由が制限されるのでは」というものもあるそうだが、情報漏洩のリスクは努力してもらうしかないし、「更生した性犯罪歴のある人の社会復帰」については、小児わいせつの再犯率が1回目で約10%、2回以上84.6%もあるのだ。正直にいうとそういう人に子どもを任せたくない。

子どもへの性犯罪を行ってしまった人は、子どもと接しない職業を自由に選んでいただきたい。まずは「子どもの性被害者を出さない」ことを第一に考えるべきだろう。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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