懲罰委員会による処分は除名、登院停止、議場での陳謝、戒告がある。これまでどんな議員がどんな懲罰を受けてきたのかを振り返ってみたい。なお、肩書は当時のものとする。
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2000年には、保守党に所属していた松浪健四郎衆議院議員が、演説中にコップの水をふりまける「水ぶっかけ事件」が発生。松浪氏は元レスリング選手、指導者であり、図らずも武闘派としての一面が現れたと言えるかもしれない。松浪氏は懲罰委員会で、25日間の登院停止処分を受けている。
その松浪氏を怒らせる野次を放ったのが、民主党に所属していた永田寿康衆議院議員である。永田氏は2006年にホリエモンこと堀江貴文氏のスキャンダルに関するメールの内容を国会で暴露した。堀江氏が自民党の武部勤幹事長の次男に多額の資金提供を指示したとするものだったが、後にこのメール自体が捏造であると発覚した。永田氏も懲罰委員会にかけられるが、自ら議員辞職を行ったため、審議は打ち切りとなった。永田氏は2009年に自ら命を絶っている。
2013年には、日本維新の会所属のアントニオ猪木参議院議員が、国会の許可なく北朝鮮へ渡航したとして、30日間の登院停止処分を受けている。国会開会中の議員の海外渡航には届け出と許可が必要になる。ましてや国交のない北朝鮮への渡航が問題視された形だ。猪木氏は2019年に政界を引退、2022年に79歳で亡くなっている。
懲罰で最も重い処分は、議員を辞めさせられる除名処分となる。ガーシー氏にどの程度の処分が下されるのか気になるところだ。