午後10時からはじまった記者会見には、紳助、よしもとクリエイティブエージェンシーの水谷暢宏社長、弁護士の3名が出席。冒頭に水谷社長が、紳助が平成17年6月頃から平成19年6月頃までの間に暴力団関係者との間で、一定の親密さをうかがわせる携帯メールのやり取りをしたことが判明、この事実は8月中旬に外部からの情報を口頭で入手。調査した結果、信頼性が高いと判断し本人と面談。結果、本人から「引退する」との申し出があったことを説明した。
続いてマイクを持った紳助は、「きょうをもって芸能界を引退することにしました。もう芸能界をやめるわけですから、守るべきものもないので、すべて正直に話させて頂きます」と語りだした。紳助の説明によると、十数年前に「芸能界を去ろう」と考えるほどのトラブルを抱え、その解決を知人のA氏に相談したところ、結果的に暴力団関係者のB氏が対応したという。その後、B氏とは4〜5回ほど直接会ったことがあるというが、悪いことをしているという認識はなかったとのこと。ただ、「僕の中ではセーフでしたが、アウトだった。一番重い処罰を下したのでお許し願いたい。完全に僕のミスです」と謝罪した。
また、会見では、「僕自身、わけのわからない記事をいっぱい書かれました。本当に悔しかったです。ヤクザと付き合って競売物件を買ったとか。こんな事実なんか絶対ありません。不法なカジノに出入りしているとか。命を懸けてありません。そんなことしてたら、みなさんの前で腹を切ります。そんなことを何度も週刊誌に書かれて我慢してきました。僕はあすからは一般人ですから、嘘を書かれれば遠慮せんと告訴もできる」と語気を強める場面もあった。
そして、今回の引退について唯一、ダウンタウンの松本人志に事前に説明していたことも語った。松本には電話で、「やめないでください」と懇願されるも、紳助は、「自分の美学を通させてください。とお願いしました」と語った。芸能界の仲間について話が及ぶと、それまで毅然と話していた紳助が涙を浮かべる場面も目立った。最後に、「本日は、切腹のかいしゃくをしてくださってありがとうございました。」と語ると足早に会見場を後にした。
現在の紳助のレギュラー番組は6本。契約の問題から違約金が発生する可能性も十分考えられるが、関係者の話によると、「まだ何も決まっていない。これからテレビ局側とお話をして決める」という。
また、テレビ局関係者は、「正直、ヘキサゴン(フジ系)と行列のできる法律相談所の存続は厳しい。両番組とも紳助を前面に出している番組だから」と語る。今回の電撃的な引退劇に戸惑いを隠せないテレビ関係者も少なくないという。