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判然としない6億円強奪事件裁判

 昨年5月に東京・立川市の警備会社で現金が強奪された、通称“6億円事件”。関係者の裁判も終わりに近づきつつある。10月17日、実行犯への“指示役”と目される蓑田哲郎被告(47)の初公判が、東京地裁立川支部で開かれた。

 「私が実行犯らに指示をした事はありません」
 蓑田被告は、罪状認否でこう言い切った。
 検察側の冒頭陳述では、警備会社の内部情報を得た蓑田被告が関心を示し、実行犯に声をかけ内部情報を流したという。検察官は「司令塔の被告の役割は、6億円事件実現にあたり極めて重要で責任が重大」と非難した。

 この事件では、我が国の犯罪史上最高額となる約6億円が奪われているが、いまだにそのうちの3億6000万が不明のままだ。
 「検察側は冒頭陳述で、蓑田被告が事件で3000万を得たと指摘していましたが、本当は少なくとも1億8000万を確保したと睨んでいるようです」(同)

 これまでの公判での関係者のカネについての言い分を振り返ってみると、強奪金を分配し、分け前1億円を得たという佐久間努(37)が「強奪金は運び込まれた時点で4億もなかった」とも述べている。
 「他の共犯者は多くても3000〜4000万程度の取り分ですが、佐久間は群を抜いて多い。ただ、各共犯の取り分を足しても到底6億にならない。9月には主犯格とされていた西沢健司(44)がカンボジアで強盗傷害容疑で逮捕され真相解明かと思いきや、地検が証拠不十分と判断し、盗品等保管などの罪での起訴となった。しかも、これで一連の捜査は終結。結局カネの行方はわからずじまいです」(社会部記者)

 後味の悪い結末となりそうだ。

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