「記録達成まで『あと1本』に迫ったダブルヘッダー第2試合で、イチローはスタメンから外されています(8月20日/現地時間)。球団が本気でアシストする気ならば、代走ではなく、代打で途中出場させてもいいのに…」(現地特派記者)
日米合算での大台到達に批判的な声もある。その“曖昧な記録”にスポットライトが当たったのは、メジャー屈指の人気チームに在籍しているからであり、ヤ軍も宣伝CMや記念グッズを販売するなどしていた。しかし、今季のヤ軍は外野手の補強にも熱心だ。
「7月のトレード期日前、カブスからソリアーノを獲得し、チーム合流と同時に『4番左翼』で使っています。ソリアーノは37歳.10年ぶりのヤ軍復帰に動いたのは、現有外野手をアテにしていないからです」(前出・記者)
開幕前にもエンゼルスから球宴3度出場のウェルズ外野手を獲得。打線の中核であるグランダーソンの故障を補うためだったが、ウェルズの獲得はそのグランダーソン復帰後の話。イチローがアテにされていないとも取れ、来季はますます肩身の狭い思いをするだろう。
「ア・リーグ東地区の首位争いでレッドソックスに大差をつけられており、このまま大敗すれば、オフの大型補強は必至。グランダーソンの慰留が最優先事項と目されています」(メジャーリーグライター)
イチローとは'14年シーズンまでの2年契約を交わしているが、いまだに日本復帰説が囁かれる理由は「地方球団への放出・都落ちを嫌う」からで、仮に残留できたとしても、激化する外野手争いに生き残るのは並大抵のことではない。
思えばヤ軍は、前年WシリーズMVPのゴジラ松井をバッサリ切り捨てた。ペナント低迷の収益減を補うために記録達成を煽ったのだとすれば、イチローも用済みということになる。