A:ご質問の方のような目の不調を訴える人は、意外に多いのです。
冬は空気が乾燥しがちですが、今年はとくにひどく、乾燥した日がずっと続いてきました。
●空気の乾燥も影響
目の不調が起こる背景として、空気の乾燥が関係していることは間違いないでしょう。
そんな状態だと目の水分も奪われるので、ショボショボしたり、シバシバしたりするのです。
また、まぶたのむくみは、目やその周囲の血液循環や水分の代謝が滞っているために出るのです。
さらに、目やにが多いのは、炎症反応が起きているせいです。
細菌やウイルスに感染しても炎症反応は起こりますが、花粉やハウスダストなどのアレルギー物質の刺激を受けても炎症は起こります。この目のアレルギーにも、空気の乾燥が影響しています。
実は、炎症反応は食べ物も関係しています。
脂っこいものや肉が多い食事は、一般に体内で炎症反応が起こりやすいと考えられています。過剰な脂質は、特にこの時期は要注意だと思って避けるようにしてください。
●食生活の改善と目の運動
さて対策ですが、空気の乾燥については、加湿器を使用するのも一つの方法です。
体内の乾燥に対しては、水分の補給を忘れないこと。水分の摂取不足は、当たり前のことですが、体内を乾燥させます。
だからといって、大量に飲まなくても大丈夫です。1日に1.0〜1.5リットル程度飲めばいいでしょう。
食事に関してですが、ご質問の方は、脂っぽいものや肉を多食していないでしょうか。もしそうなら、減らす努力をしましょう。
といって、菜食主義者になる必要などありません。ラーメン、パスタ、焼きそば、焼き肉などを食べる回数を半分にして、野菜の料理を増やすだけでもかなり効果が期待できます。
また、目のショボショボ、シバシバ解消には、目をギューッとつぶってから、パッと開くといった目の運動が役立ちます。
この運動は即効性があるので、同様の症状が出たときは、すぐその場でやってみてください。対症療法として効果的なのでお勧めです。ぜひ、試してみてください。
今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。