30歳を超えてなお性交経験がなく、童貞生活をこじらせてしまっているモテない中年男性の悲哀を描いた本書。WEBで連載されていた当初から新しい回が更新される度にSNSで感想を呟くなど、本書の大ファンであったという原田は「読後感がどの漫画とも違っているんです。もう救われないというか、ハッピーエンドでもない現実をただただ見せられている感じ。読んだ後にこの気持ちどうしたらいいのって?」と本書の魅力をしみじみ。
原田の周囲にも中年童貞はたくさんいるようで、「アイドル的なことをやっていたら、わたしだけでなく、共演している人のファンとか見ていて『ヤベエなこいつ!』っていう人は結構います」と切り出すと、「童貞かどうかはわからないですけど、そういうタイプの人に多いのはやっぱりコミュ障な人が多いです。喋るのが苦手なコミュ障じゃなくて喋り続けちゃうコミュ障の人」と中年童貞に陥りがちな男性の特徴を力説。
「そういう人がアイドル現場は特に多くて…。握手会の時も大好きなアイドルなはずなのにそのアイドルの話を聞いていないんです。返事をさせてくれない感じで自分が喋っている。そういう人を見ると、『ああ、これは』って思います」と持論を展開。「アイドル現場は結構女性のファンの人も多いので、そういう人同士仲良くなればワンチャンスあるかも。嫌われるかもしれないけど、LINEグループに一緒に入れてもらえるなんてことはある」と童貞脱出の糸口も指南。「女性も好きな趣味を作るというのもいいかも」とエールを送っていた。
イベントには著者の中村、桜壱ほか、フリーライターの大坪ケムタも出席。中村は本書や“中年童貞”について赤裸々に呟きまくる原田のツイッターが、当該者たちの怒りを買い、炎上しないかずっと心配だったというが、一方、“中年童貞は強い人には近づかない習性”があるといい、「原田さんに絡んだら十倍返しされると思っているのでしょうね」と今のところ炎上知らずな原田のツイッターを分析。
原田も「結構、嫌なクソリプ(クソみたいなリプライ)がたまに来ても、すごい反抗するんです。先週も『オカズにしていいですか?』と来たので『いいわけねえだろう!』って晒し上げたり。わたし強め(な女)かもしれないですね」と笑顔を見せていた。
(取材・文:名鹿祥史)