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新日本マットで完全復活を目指すのは棚橋だけじゃない!小島聡の肉体から溢れる思い

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小島聡

 1ヶ月以上経っても忘れられない言葉がある。

 「この48歳にして、今、プロレスに携わっていること。そのカラダからわき出るエネルギーだったりとか、喜びだったりとか、その全てが俺の全てなんじゃないかと思いました」

 「第3世代の4人(天山広吉、小島聡、永田裕志、中西学)で試合をしてきて『もっといろんなことをしたいな』とか『もっともっと俺には何かできるんじゃないか?やらなきゃいけないんじゃないか?』と考えて試合をしてきた。自分からは言わないけど、ファンや会社の人間が『第3世代に何かしなきゃ面白くないんじゃないか?新日本プロレス』というような流れに持っていくしかない。『そういう闘いを普段のリングの中でしていくしかないんじゃないかな』と痛感しました」

 「これだけのファンが俺たちに声援を送ってくれる。それは俺たちが積み上げてきたもの。だからこそファンが喜んでくれる。だったら、カラダが元気に動くうちに、それを活かしたい。活かす機会がほしい」

 小島聡は「会社に不満があるわけではない」と前置きした上でそう語った。

 永田裕志プロデュースの新日本プロレス9.9東金アリーナ大会で8ヶ月ぶりに復帰を果たした小島が上記の発言を口にしたのは、シリーズ最終戦の9.23神戸ワールド記念ホール大会だ。そのとき私は小島の右腕の前あたりにいたのだが、腕が明らかに復帰前よりも大きくなったことに気づく。これは小島なりの完全復活に向けた決意表明だったのではないか。

 左膝前十字靭帯の再建手術で長期欠場を余儀なくされた小島だが、上半身のトレーニングは欠かさなかったのだろう。他団体の選手や関係者と話をすると「小島さんはハートもいいし、他団体に行けばまだまだトップを張れる選手」という声をよく耳にする。あのカラダを見る限り、私は現在の新日本マットでもトップを張る力は十分にあると思う。

 棚橋弘至が欠場した際には、棚橋のカードに小島が入ったこともあった。今年は遂に第3世代から『G1クライマックス』に誰も出場しなくなったが、小島はフリー時代、G1史上初めて、反体制の立場でかつ所属外選手としては初の優勝(2010年)を果たした選手。全日本プロレス時代には天山広吉を破り、三冠ヘビー級とIWGPヘビー級の4冠王者になった。2005年にはプロレス大賞にも輝いている。天山とのタッグチーム、テンコジのイメージも強いが、シングルプレーヤーとしても団体を背負う器がある選手なのだ。

 まだ左膝に不安もあるようだが、先日は海外にも遠征、現地のファンにも認知されていたという。「シリーズを完走できた安堵感はあるが、やはりレスラーとして欲が出てきてしまう」という小島。小島のツイッターを見ていると、頻繁に「トレーニング」という言葉が出てくる。そして棚橋や真壁刀義といった後輩に対しても「(彼らのように)『考えさせる言葉を発するレスラー』になりたい」と素直に認め、何かを吸収しようという気持ちをストレートに表している。

 棚橋がケニー・オメガに「お前は賞味期限切れだ」と言い放ったことに関しては、自分自身と重ねてしまったよう。ただ、このままトレーニングを続けて、いつでもイケる準備をしていれば必ずまたチャンスがやって来るはず。あの腕を見たら「賞味期限なんかあるんですか?」と聞きたくなってしまう。もちろんプロレス界において世代交代は必要だが、実力がありプロレスラーとして欲がある選手にはチャンスが与えられる世界であってほしい。そういう選手を乗り越えてこその世代交代ではないか。

 新日本では棚橋が完全復活に向けてあと一歩までたどり着いたが、小島の復活ロードは始まったばかり。小島には「まだあいつがトップにいるようじゃなぁ」ではなく、「小島がトップにいるのは新日本の強みだよね」と思われるぐらいの完全復活を期待したい。

【どら増田のプロレス・格闘技aID vol.28】

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