亀石氏といえば、“美しすぎる弁護士”として人気だが、実力も折り紙つき。警察によるGPS捜査訴訟、クラブ営業の風営法違反訴訟など次々と勝訴に導いている。社会派でやり手、ニュース番組のコメンテーター経験もある…まさに立憲民主党の切り札だ。
大阪市内で会見を行った亀石氏は、出馬の理由について「裁判を通じて社会的な問題に関わっていく中で、立法行為に興味をもった」と語った。同席した枝野幸男代表も「来年の参院選の目玉候補です」と満面の笑みを浮かべた。
亀石擁立の背景に関して、全国紙ベテラン政治記者がこう説明する。
「まず大阪選挙区で4議席確保を狙う自民、公明、維新への牽制ですね。それから国民民主党、立憲民主党を天秤にかける連合へのアピール狙い。連合からは『やる気を見せろ』とハッパをかけられたみたいですから、それに対する回答の意味もあるのでしょう」
予期せぬ強敵出現に他陣営は戦々恐々だ。
「亀石さんなら黙っていても善戦間違いなし。共産党との選挙協力が成立すれば、当選は堅い。我々も対策を一から練り直しです」(大阪維新の会の大阪市会議員)
だが、彼女にウイークポイントがないわけではない。
「美人すぎるのは諸刃の剣です。亀石さんはキャスター時代、セクハラ疑惑を仕掛けられた過去があります。亀石さんの擁立はしっかり“身体検査”を済ませた上でのことだと思いますが、参院選まであと1年もある。今後、何かしらのスキャンダルが出てこないか気になります。公明党あたりは得意の情報収集能力を駆使して、色々と嗅ぎ回っているんじゃないですか」(夕刊紙記者)
立憲民主党のスキャンダルで、まず思い出すのは民進党時代にW不倫で世間を騒がせた山尾志桜里衆院議員(44)だ。山尾議員は無所属から立憲民主党への参加を果たし、先頃には離婚成立が報じられ、一から出直しの姿勢を見せている。
山尾議員にとって立憲民主党の新たなマドンナとなりうる亀石氏は、気になる存在に違いない。
「今回の擁立は、山尾さんのドタバタに嫌気がさした枝野代表が、党のイメージを刷新するために、自分と同じ社会派弁護士である亀石さんを自ら口説いたという情報があります。だとすれば、元検察官で同じ44歳の山尾さんは面白くないでしょう」(前出・政治記者)
立憲民主党の女性議員は、山尾氏の他にも辻元清美氏、蓮舫氏と多士済々だが、一歩間違えば女の戦いに発展しかねない。