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小室哲哉被告 実刑免れてもイバラの道

 楽曲の著作権売却を持ち掛け、知人男性から5億円を詐取したとして詐欺罪に問われた音楽プロデューサーの小室哲哉被告(50)の初公判が21日、大阪地裁(杉田宗久裁判長)で開かれた。小室被告は「おおよそ合っている」と述べ、起訴事実を認めた。実刑判決を免れるため、小室被告は判決までに弁済を試みているようだが、この先、多額の“借金地獄”から抜け出すのは難しそうだ。

 小室被告は混乱を避けるためか、開廷2時間半前の午前7時半に集まった報道陣に「お騒がせしました」とあいさつして地裁入り。裁判長から職業を尋ねられると「音楽家」と答え、プライドを垣間見せた。
 起訴状によると、小室被告は、自ら役員を務めるプロダクション「トライバルキックス」監査役木村隆被告(57)=公判前整理手続き中=らと共謀。06年7月、これまでの作品約800曲の著作権をすべて所有しているように装い、10億円で譲渡する契約を兵庫県芦屋市の投資家男性に持ち掛けた上、5億円をだまし取ったとされる。
 「検察側の冒頭陳述などによると、小室被告の年収は96年ごろに10億円あったが、不動産投資などの散財が原因で05年には20分の1の5000万円まで減少。レコード会社とのプロデュース契約の解約に伴う先払い金返還で10億円、前妻への離婚慰謝料や養育費計7億8000万円などで約18億円の借金があり、利息だけで月3000万円の借金返済に追われて資金繰りが破綻し、詐欺となると知りながら犯行に及んだ」(社会部記者)

 公判では前妻で歌手のAsamiとの離婚原因が、Asamiの妊娠中の不倫であったことが発覚。「不倫相手は、今の妻のKEIKOしか考えられない。それが出てからの報道陣の取材攻勢を恐れてか、KEIKOは傍聴に来なかった」(同)
 金と女で身を滅ぼしたことが赤裸々に明かされた小室被告だが、果たして、被害者への弁済のメドは立つのだろうか?
 「小室は現在、KEIKOとともにレコード会社エイベックスの幹部のもとに身を寄せている。保釈金の時と同様、エイベックスとKEIKOの実家が金をかき集め、後は、小室が競売に出している都内の実家を売った金でなんとか弁済することになりそう」(音楽関係者)
 仮に実刑を逃れたとしても、前妻への慰謝料の支払いはなかなか終わらないばかりか、水面下では、ある計画が浮上しているという。
 「小室被告の事件がひと段落したら、前妻が暴露本を出すのではと言われています。そうすることにより、滞っている慰謝料の支払いを埋め合わせしようという狙いもあるようです。内容はかなりエグイものになるはずです」(週刊誌記者)

 次回期日は3月12日で、第4回で結審する。小室被告には実刑判決が出ても出なくても“いばらの道”が待っているようだ。

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